月刊警察2009.10月号
はじめまして。今月号から小誌の編集を担当させていただくこととなりました。よろしくお願い申し上げます。東京に赴任して1年余り、思い起こせば、当初こんなうれしいことがありました。
引っ越しの当日、独り身の私は新幹線で早々に1Kに着いて業者を待ち、手伝いを頼んだ両親は、慣れない都心の道を(一応、ナビを頼りに)よせばいいのに自家用車での上京に挑戦。到着が遅いと案じていたその時、公衆電話から「道に迷った。今、ガソリンスタンド○○の前、迎えに来い。」との声。慌てて部屋を飛び出してはみたものの、元来の方向音痴も手伝って、都会の喧噪に呑み込まれていく私。右往左往し、さまよう視線。するとその先には、都内有数の幹線道路が交差する地で交通指導の任に当たる、若手警察官の姿がありました。光に導かれるように、すがる思いとはこのこと、丁寧な地理教示を賜り、駆け出し、自室から1kmほど離れた所で、なぜか反対車線に停車中の両親を無事確保したのでした。
困ったときにだけ頼りにするのではなく、日ごろからその姿に感謝すべきもの――。とりわけ、見えにくい所でこそ市民の安全・安心を守る警察官とは、そんな存在ではないかと思えてきます。
小誌も、警察官をはじめとする読者の皆様に支えられながら、「いつもそばにいてほしい、頼りがいのあるパートナー」でありたいと思います。
(S)