月刊警察2009.11月号

■薬服用法特許
薬の特許は薬そのものや用途に関して認められているが,服用法についてはこれまで未採用だった。そこで平成21年6月に発表された政府の「知的財産推進計画2009」の中で,薬の飲み方や用法などを新しく特許として認める方針が盛り込まれた。
例えば,骨粗鬆症の治療薬は毎日服用するよう開発されたものだが,1錠当たりの用量を増やし服用回数を週1回に変えたところ,副作用が減少したという事例がある。
製薬業界では,服用方法の研究開発には新薬開発と同様の費用や時間がかかるため,服用方法での特許に対する要望が強かった。これが認められると,新薬としての特許期限が切れ,同成分の後発医薬品が販売されている薬でも,新用法を発見すれば特許取得が可能となる。

■ファフロッキーズ現象
小魚やオタマジャクシなどの異物が,大量に空から降ってくる現象のこと。平成21年春から石川県七尾市などで,庭先や駐車場に100匹以上のオタマジャクシが落下する現象が起こり,全国17県で同様の現象が見られた。
古くは3世紀初頭のマケドニアで「カエルの雨が降った」という記録がある。また,科学雑誌『サイエンス』は,1947年にアメリカ・ルイジアナ州で魚が降ったという記事を掲載しており,体験者の談話なども紹介している。
同現象の原因には突風や竜巻などが考えられているが,落下した生物に損傷がないため,カラスやサギなどの鳥が大量に飲み込み空中で吐き出したのではないかという説も出ている。

■認知機能検査
75歳以上の高齢者ドライバーに対し,自動車を運転する際の認知機能に障害がないかを調べる検査。75歳以上の人が運転免許を更新する際に実施される。
検査は,検査日の年月日,曜日及び時刻を答える「時間の見当識」,果物や動物のイラストを見た後に何が描かれていたかを答える「手がかり再生」,白紙に時計の文字盤を描いた後,指示された時刻を針で描く「時計描画」の3種類。結果により記憶力・判断力が「低い」,「少し低い」,「心配ない」に分類される。
「低い」とされた場合,過去1年間あるいは次の免許更新までに信号無視や一時停止違反などの交通違反があれば,専門医や主治医の受診が義務付けられる。そこで認知症と診断された場合は,免許取消し・効力停止となる。

(本誌「MONTHLY KEY WORD」より抜粋)