月刊警察2011.3月号
最近,テレビを見ていて,考えさせられる言葉がありました。「無縁社会」,「孤独死」──。昨年来,関連する企画が某局で放送され,本も出版されています。
こうした状況の背景には,長引く不況による雇用情勢の変化,結婚に対する意識の変化,少子高齢化,コミュニケーション能力が不足した若者の増加,地縁・血縁社会の崩壊,個人情報保護の厳格化等,様々な要因が重なりあって存在しているとのことでした。
かくいう私も,当の“単身者”。他人ごとでは済まされない思いがしています。単身者がますます孤立しやすい社会へと移行しているとの警告にも,将来への不安を感じました。
ただ,いたずらに不安をあおるのは良くない風潮だとも感じます。今や,高齢者の間にもSNSの利用者が増えるなど,ネット社会にも種々のコミュニティが形成されている実態を知り,その活発化と有効活用の兆しに期待がもてました。
まさに,人と人。形はどうであれ,人間味が分かち合えるつながり・ふれあいはおろそかにしてはならないのは当然,なくてはならない大切なものです。先日も街頭で,警察官による若者を気遣う声かけの姿を目にし,温かみを感じました。
小誌も,皆様からの声を頼りに,励みにしながら,結びつきという点でいつもつながっている自覚と喜びを忘れず,更に高めながら歩みたいと思います。
(S)