月刊警察2011.4月号
このたびの震災で犠牲になられた方,被害に遭われた方に,心からおくやみ・お見舞いを申し上げます。また,過酷な状況の下,危険を顧みずに捜索・救助活動等を続けている自衛隊,警察,消防をはじめとする皆様方には敬意を表するとともに,身の安全を切にお祈りいたします。
私は,地震発生時には社屋にいました。これまでに経験したことのない,強く長い揺れに驚き,皆で外に避難しました。そして間もなく,ことの重大さを知ることとなりました。
幸い,職場から自宅までは何とか歩ける距離であったため,同じ方面の同僚とともに歩きました。夜の幹線道路は,同じく帰宅する人たちの波。慣れない夜道,初めての経験であり,一人だけで行動していたら,やはり不安だったと思います。困ったときには互いに励まし合い,助け合うことがいかに大切か,一人の力はいかに無力かを改めて実感できました。同時に,平時からの「備えの意識」の必要性も,再認識することとなりました。
懸命の捜索・救助活動が続けられる中,医療体制や避難所生活等今後の心配も大きいですが,一日も早い復興に向けて,今こそ,皆で耐え,一丸となって助け合うべき時です。平常心で,節電,節水等資源や物資の節約に努めるなど,一人ひとりがなすべき「小さなこと」を考えて実行すれば,やがて大きな動きに変わります。英知の結集を信じています。
(S)