月刊警察2011.7月号
地下鉄で移動中,上着のポケットが振動しました。(おっ,会社から仕事の急用かな?)と思って携帯を取り出すと,初めて見るアドレス(自分と同キャリア)が表示されています。不審に思いながらも開いてみると,何やら楽しげな内容が。
「私のアドレス,登録してくれたかな?そう,こないだ話してた友達の娘ね,OKだよって言ってるから,下のアドレスに連絡してあげて!」云々と,明らかに女性からと思われる文面が,絵文字交じりの適度なテンションで,さらに見知らぬアドレスへのメールを誘導。一瞬,そんな心当たりはあるはずもないのに,何かあったかもしれないという方向に必死に?思いを巡らせ,鼻の下が伸びかかっている自分。しかしそれは,約10秒後に迷惑メールに対する嫌悪感へと変わりました。私は,(そう来たか!)と感心しつつ,無視して削除したのでした。
最近は,東日本大震災に便乗した義援金等詐欺,また,地デジへの移行に伴う新手の詐欺が発生し,騙しの手口も巧妙化しているといいます。こうした便乗型の犯罪は,特に許せない気持ちです。
震災を経た今,以前にも増して警察官の姿が頼もしく感じられます。こんな時こそ,私たちもまず犯罪の実態を正しく理解し,被害に遭わないのはもちろんのこと,安全・安心な社会の実現に向けて自分にできることから協力をしていきたいと,心構えを新たにしました。
(S)