月刊警察 2015年 12月号 MONTHLY KEYWORDS
月刊警察

新しいタイプの商標

特許法等の一部を改正する法律(平成26年法律第36号)により商標法が改正され,従来は商標登録の対象でなかった5つの要素が新しいタイプの商標として認められるようになった。

新たに加えられたのは,文字や図形などが時間の経過に伴い変化する「動き商標」,文字や図形などがホログラフィーその他の方法により変化する「ホログラム商標」,図形を含まない単色又は複数の色彩の組合せによる「色彩のみからなる商標」,音楽,音声,自然音など聴覚で認識される「音商標」,文字や図形などの標章を商品に付す位置が特定される「位置商標」。

このうち「色彩のみからなる商標」は,商品の包装紙や広告用の看板に使用される色彩なども対象となる。

2015年4月1日から申請受付が開始され,10月の時点で久光製薬や小林製薬が「音商標」,エステーやワコールが「動き商標」の登録を完了している。

新図書館整備計画

公共図書館の在り方を見直し,より役立つ施設へと整備する事業・計画の通称。全国の市をはじめとする自治体が推進している。利便性に加え憩いの場としての位置付けが重視され,貸出しシステムやインターネットサービスの整備,県立図書館と市立図書館の一体化,レクリエーション施設やカフェなど商業施設の併設などが挙げられる。

民間企業に運営を委託する案も多く,2013年に改修された佐賀県武雄市図書館は,TSUTAYAを運営するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)による委託運営で利用者数が大幅に増加した。

しかし,2015年10月にCCCと図書館流通センターの共同運営でリニューアルオープンした神奈川県海老名市立中央図書館では,選書や独自の分類などが問題化し,民間企業の協業が一時は暗礁に乗り上げた。また,愛知県小牧市の図書館移転・新築計画においても住民投票の結果,反対多数により同市がCCCとの契約を撤回。民間企業による運営については今後の課題も多いようだ。

現美新幹線

JR東日本では,新幹線の車両内に現代美術作品を展示し移動中に鑑賞できる「現美新幹線」を,上越新幹線の越後湯沢-新潟間で2016年春頃から運行する予定だという。また,JR西日本は,山陽新幹線の全線開業40周年とアニメ「エヴァンゲリオン」のテレビ放送開始20周年を記念し,同番組の監督やデザイナーらが監修した車両デザインの「エヴァ新幹線」を2015年11月から2017年3月まで運行する。