月刊警察 2016年 1月号 MONTHLY KEYWORDS
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サードウェーブコーヒー

コーヒーの世界的なトレンドにおける“第3の波”を意味し,コーヒー豆の生産地や焙煎方法にこだわって1杯ずつハンドドリップで淹れるコーヒーのことをいう。

“第1の波”は19世紀後半から1960年代までの間,流通の発達によってコーヒーが安価に出回り,ポピュラーな飲料として大量に生産・消費されるようになった過程を指す。

“第2の波”は1970年代前後,シアトル系コーヒーチェーンなどの台頭で,深煎りの高品質な豆を使ったコーヒーが定着した時期。カフェオレやアレンジコーヒーなどが人気となり,コーヒーチェーンのロゴ入り紙カップを手に闊歩する姿などがその象徴となった。

この“第2の波”をさらに追求したのがサードウェーブコーヒーで,北米のサンフランシスコが発祥地とされる。同市内にはインターネット関連企業が多く,Wi-Fiを利用できるカフェが集中しているため,新形態のサードウェーブコーヒーが人気を博し急拡大した。

日本では2015年,サンフランシスコのサードウェーブ人気店「ブルーボトルコーヒー」が都内に次々と出店。従来の喫茶店とは一線を画すカリフォルニアスタイルの個人店等も増えており,今後も普及しそうだ。

二人っ子政策

中国政府は1979年から人口政策として一人っ子政策を実施してきたが,2015年10月の中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議で,夫婦1組につき子供を2人まで産んでもよいとの政策を決定した。

一人っ子政策の開始以来,都市部の若者の多くは兄弟を持たず両親と祖父母とに育てられたため,他者とのコミュニケーション能力に乏しい利己的な性質が助長されたという声も聞かれる。また,第2子以降で戸籍に登録されていない「黒孩子(ヘイハイツ)」と呼ばれる子供の数は,およそ1,300万人近くにも上ると言われている。

何より,同政策により前例を見ない速度で少子高齢化と労働人口の減少が進み,2020年代には労働人口が年間790万人ずつ減少するとの予測も出された。そのため中国政府は2002年,特例として一人っ子同士の夫婦に限り第2子の出産を認め,2013年には夫婦どちらかが一人っ子の場合,第2子を認めるとして緩和に乗り出した。

しかし,こうした新制度の利用率が低迷していたため,二人っ子政策の実施に踏み切ったとみられる。中国の国家衛生・計画出産委員会は,これによって2050年までに労働人口が3,000万人以上増加するという試算を出している。