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〜捜査研究 臨時増刊号〜
判例から学ぶ 捜査手続の実務III −取調べ、近時の重要論点(被害・犯行再現状況書証の証拠能力、接見交通、防犯ビデオ等)編−

実務判例研究会/編著
B5判/248ページ 

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本書の特色
適正・迅速な捜査手続の礎となる20の裁判例を精選。
<登載テーマ例>
被害・犯行状況等を再現した実況見分調書等の証拠能力
ビデオリンク方式の憲法判断
コンビニ店舗内の防犯ビデオとプライバシー問題
DNA型鑑定の証拠能力
睡眠時無呼吸症候群と前方不注視義務
被疑者をホテル等に宿泊させ、取調べを続行した措置の適否
長時間の取調べと任意捜査の限界
任意同行時の採尿手続等の適否
その上で、各事例において
(1) 裁判所の判断の背景事情となる「事案の概要」を詳細に紹介、
(2) 捜査実務の視点を重視した「解説」を登載、
(3) 「要旨」「判決(決定)」「解説」のいずれかから読んでも理解しやすい、
よう留意した。

本書の構成

第1 近時の重要論点

1 被害・犯行状況等を再現した実況見分調書等の証拠能力 (捜査官が被害者に被害状況、被疑者に犯行状況をそれぞれ再現させた結果を記録した実況見分調書等について、被疑者による犯行再現写真以外の証拠能力が否定された事例)
<最高裁平成17年9月27日第二小法廷決定・判時1910号>
2 弁護人から検察庁の庁舎内にいる被疑者との接見の申出を受けた検察官が同庁舎内に接見の場所が存在しないことを理由としてその申出を拒否するに際し、立会人のいる部屋でのごく短時間の接見であっても、差し支えないかどうかなどの点について、弁護人の意向を確かめることをせず、何らの配慮もしなかったことが違法とされた事例
<最高裁平成17年4月19日第三小法廷判決・判時1896号>
3 代用監獄である警察署に勾留中の被疑者について弁護人から接見の申出を受けた留置担当者が検察官から「接見等の指定に関する通知書」が発せられていたことを失念して接見を開始させた直後にこれに気付き接見を中断させた措置が違法とはいえないとされた事例
<最高裁平成16年9月7日第三小法廷判決・判時1878号>
4 DNA型鑑定(MCT118法)の証拠としての許容性(DNA型鑑定の証拠能力)
<最高裁平成12年7月17日第二小法廷決定・刑集54巻6号>
5 犯罪の被害者が証拠物を任意提出した上、その所有権を放棄する旨の意思表示をした場合において、当該証拠物の廃棄処分が適正を欠くことを理由として国家賠償請求をすることができないとされた事例
<最高裁平成17年4月21日第一小法廷判決・判時1898号>
6 コンビニ店舗内に設置された防犯ビデオで店内の行動を撮影され、このビデオテープが警察に提供され、プライバシー等が侵害されたとして求めた損害賠償請求が棄却された事例
<名古屋地裁平成16年7月16日判決・判時1874号>
7 治療の目的で救急患者から尿を採取して薬物検査をした医師の通報を受けて警察官が押収したその尿について、入手過程に違法はないとされた事例
<最高裁平成17年7月19日第一小法廷決定・判時1905号>
8 逮捕・勾留中の被疑者が指紋採取等を拒否した場合において、必要最小限度の有形力をもって直接強制することが許されるとされた事例
<東京地裁昭和59年6月22日決定・判時1131号>
9 被疑車両が対向車線上を走行したことにより正面衝突事故が発生し、複数の被害者が傷害を負ったという事案につき、被疑者は当時罹患していた睡眠時無呼吸症候群に身体的・精神的負荷が重なって予兆なく急激に睡眠状態に陥ったため、前方不注視義務を履行できない状態にあったとして無罪が言い渡された事例
<大阪地裁平成17年2月9日判決・判時1896>
10 被害者の犯人識別供述と被告人の捜査段階における自白はいずれも信用できないなどとして無罪を言い渡した原判決が破棄され、強盗致傷罪の犯人と認めて有罪が言い渡された事例
<大阪高裁平成15年11月5日判決・判時1864号>
11 任意同行の方法及びその後の採尿手続に違法があることが認めながら、その結果収集された証拠の証拠能力が肯定された事例
<大阪高裁昭和61年9月17日判決・判時1222号>
12 性犯罪被害者等の証人尋問の際になされる遮へい措置、あるいはビデオリンク方式は、憲法第82条第1項、第37条に違反するものではないとされた事例
<最高裁平成17年4月14日第一小法廷判決・判時1904号>

第2 被疑者の取調べ

13 被疑者を所轄警察署近辺のホテル等に宿泊させて取調べを続行したことが任意捜査の方法として違法とまではいえないとされた事例
<最高裁昭和59年2月29日第二小法廷決定・刑集38巻3号>
14 被疑者を2日にわたり捜査員とともにビジネスホテルに宿泊させて取り調べた措置について、実質的に逮捕と同視すべき状況に置いたとして勾留請求が違法とされた事例
<東京地裁昭和55年8月13日決定・判時972号>
15 出頭した被疑者を直ちに逮捕せず、警察署付近のホテルに宿泊させ、連日同行して取り調べた措置について、関係証拠の証拠能力に影響を及ぼす程の違法は認められないとされた事例
<東京地裁八王子支部平成元年3月13日判決・判時1320号>
16 被疑者を旅館に宿泊させて取調べを続行したことが任意捜査として許容される限度を超えていないとされた事例
<大阪高裁平成3年9月11日判決・判時1408号>
17 9泊10日にわたる宿泊を伴う取調べが、任意捜査として許容される限界を超えた違法なものであるとされた事例
<東京高裁平成14年9月4日判決・判時1808号>
18 被疑者に対する長時間の取調べが任意捜査として許容される限度を逸脱したものとまではいえないとされた事例
<最高裁平成元年7月4日第三小法廷決定・刑集43巻7号>
19 被疑者に任意出頭を求め、長時間、徹夜で取り調べたことが、実質的な逮捕行為に当たるとして、その後になされた勾留を認めた原裁判を取り消し、勾留請求を却下した事例
<福岡地裁久留米支部昭和62年2月5日決定・判時1223号>
20 被疑者を任意同行したうえ所持品の入手経路等につき、徹夜で取り調べたことが任意捜査として許容される限度を逸脱し違法であるとされた事例
<大阪高裁昭和63年2月17日判決・判タ667>

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