Valiant2005.1月号

■海上警備行動
 自衛隊法82条に基づき防衛庁長官が、首相の承認を得て海上での人命や財産の保護、治安維持のために自衛隊に命令する行動。海上保安庁(ふだんの海上の治安維持を担当している)では、対応が不可能、もしくは著しく困難な場合に発令する。
 今月、沖縄県の先島諸島周辺で中国の潜水艦が日本の領海内を潜航しているのをP3C哨戒機(海上自衛隊)が発見し、発令された。発令は、1999年に北朝鮮の不審船が、石川県能登半島沖で発見されて以来。

■皇室典範
 皇位の継承の原則(誰が天皇の位を引き継ぐのか)、皇族の範囲(誰までを天皇の一族とするか)などの皇室の制度を規定した法律。日本国憲法の施行に伴って、1947年に旧法(1889年制定)が改正された。
 同法5条で定める「皇族の範囲」とは、天皇からみて、皇后(妻)、太皇太后(祖父の妻)、皇太后(父の妻)、親王(息子)、親王妃(息子の妻)、内親王(娘)、王(息子に直系の孫やひ孫にあたる男子)、王妃(その妻)、女王(息子に直系の孫やひ孫にあたる女子)までを指す。現在の皇族は23人。
 同法12条で「皇族女子は、天皇および皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」と定められている。

(本誌「KEY WORDS」より抜粋)