Valiant2005.12月号

■生体認証(バイオメトリクス)
 人間の身体的特徴としての生体情報を、個人の認識や認証に応用する技術を指す。指紋、掌紋、手のひらや指の静脈パターン、声紋、瞳の虹彩、顔の形、筆跡などを事前に登録し、認証の際はセンサーで登録データと照合、本人を識別する。日本では手のひらや指の静脈を赤外線で読み取り、照合する方式が主流。
 高度なセキュリティが求められる企業や国家機関、医療研究所への入出認証や、コンピューター機器のアクセス権などに用いられる。また偽造・盗難カードによる預金引き出し事件が相次ぐ銀行キャッシュカードにも導入が開始された。

■パンダ債
 中国が初めて発行を認可した国際金融機関による中国本土での人民元建て債券。中国の銀行間債券市場で流通される。アジア開発銀行と国際金融公社が申請し、中国人民銀行は発行額を21億3,000万元(約198億円)と発表した。パンダ債の発行により、国際金融機関は人民元建てで調達した資金を中国国内に投資することができ、為替リスクを回避するメリットも。また人民元の国際的信用が高まり、金融市場と市場経済の対外開放を促す効果も期待されている。成功すれば将来、外国企業などによる人民元建て債の発行も許可されると予想される。

(本誌「MONTHLY KEY WORD」より抜粋)