Valiant2006.5月号

■N分N乗方式
 課税の対象を個人ではなく世帯とするフランスの課税方式。夫婦や子供などの世帯を構成する家族全員の収入を合算し、その人数で割った金額を一人当たりの収入とみなして各種控除を適用、一人当たりの納税額を計算する。
 一人当たりの納税額を合計したものが世帯の納税額となり、所得のない子供が多い家族ほど納税額が抑えられる。
 少子化問題を克服したフランスの制度を参考に少子化対策を進める政府は、税制面での抜本的な制度改正に合わせN分N乗方式を取り入れる案について議論を進めている。

■メタンハイドレード
 海底に分布するシャーベット状のメタンガスと水の化合物。「燃える氷」ともいわれるメタンガスは、石油や石炭などの化石燃料の2倍に当たる埋蔵量があるといわれ、次世代エネルギーとして期待されている。1立方メートルのメタンハイドレードから、172立方メートルのメタンガスが摂取できる。
 日本近海には7.4兆立方メートルの埋蔵量があると見込まれ、経済産業省は2001年からハイドレード開発計画を策定、エネルギーとして実用化する研究を進めてきた。今年2月には海洋研究開発機構、東大などが共同で、新潟県上越市沖30キロメートルの海底でメタンハイドレードが露出し地中100メートルまでつながっているのを発見したと発表した。

(本誌「MONTHLY KEY WORD」より抜粋)