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2訂版

ケーススタディ 被害者参加制度

損害賠償命令制度 ―被害者に寄り添った活動の実践のために―

編著/監修
犯罪被害者支援弁護士フォーラム(VSフォーラム) 編著
体    裁
A5判  320ページ
本体価格+税
3,300円+税
 ISBN
ISBN978-4-8090-1368-3
C3036 \3300E
発 行 日
平成29年8月10日
2訂版発行
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本書の特色

被害者支援の経験豊富な弁護士らによる、実務に即した充実の解説!
実例と設問に基づく解説により、被害者参加制度と被害者対応への理解が深まる1冊!


〜被害者参加制度、損害賠償命令制度についてよく分かる本書の構成〜
  • 第1部 問題点と解決法
    被害者参加制度を利用する上で知っておきたい運用上の留意事項を、事例に即して解説。
  • 第2部 ケーススタディ
    実際の活動事例を基に、被害者参加制度利用において直面した課題・対応策等を紹介。


〜初版から進化した本書のポイント〜
  • 損害賠償命令制度の項目を新たに盛り込み、実務の現状に対応した内容に。
  • 被害者をめぐる問題などについて理解が深まるコラムを新設。
  • 最新の16事例を追加し、全30事例を登載。

まえがき

平成20年12月1日より施行された犯罪被害者の刑事裁判への参加制度もまもなく10年目を迎えようとしています。

参加制度の導入により、刑事司法は大きく様変わりをしました。

それまでは蚊帳の外である傍聴席でしか裁判に関われなかった犯罪被害者が、法廷に出席し、証人や被告人に直接質問をし、事件について意見を述べることが認められたことにより、それまではともすれば儀式としか感じることができなかった法廷に緊張感が生まれ、より真実に近づいた裁判が行われるようになったと実感できるようになりました。

私たち「犯罪被害者支援弁護士フォーラム」は、犯罪被害者の意思を尊重し、本当に自分たちのために働いてくれる、信頼のできる弁護士がほしいという声の高まりの中で、平成22年1月に結成された、犯罪被害者を支援するための有志による専門弁護士の集団です。私たちはこれまで、被害者参加制度と同時に設けられた被害者参加弁護士として支援を行ってきた経験を基にして、手弁当で被害者支援の専門的研究を進め、その研究の成果を更に事件を通じて実践をするという積み重ねを行ってきました。

その過程の中で、現在の被害者参加制度の運用の実情や法律上の制約から、犯罪被害者が刑事裁判に対して持つ、事実を知りたい、名誉を守りたい、そして適正な刑罰が科せられることで正義を実現したという願いを実現する上での様々な問題があることが浮き彫りとなってきました。

そのため、平成25年4月に、それまでに私たちが経験をしてきた被害者参加事件の中で直面をした問題点を事例に則して紹介をするとともに、それらから共通する、改善が求められる課題を提言としてまとめる形で、本書の初版である「ケーススタディ 被害者参加制度〜被害者に寄り添った活動の実践のために」を出版したのです。

その出版は、犯罪被害者やご遺族の皆さんに大変喜ばれるとともに、被害者支援に関わる弁護士や裁判官、検察官にも高い評価をいただきました。

そこで、初版刊行後に私たちが支援をした事件を新たに追加し、また提言部分をその後の実務の変化に応じて修正したのが本書です。

初版でも書きましたが、本書の中の事例報告の一つひとつは、勇気をもって裁判に参加することを決意した犯罪被害者と、犯罪被害者を支援する弁護士の闘いの結晶であり、これから実際に参加をする犯罪被害者の皆さんやその支援を担当する法律家にとって、極めて有益な資料であると確信しています。

本書が、犯罪被害者の参加制度のさらなる発展のための一助となれば幸いです。

平成29年8月

犯罪被害者支援弁護士フォーラム共同代表  弁護士 杉本 吉史


目次

  • 第1部 問題点と解決法
    • 第1章 参加人と参加弁護士との関係
      • 1 参加弁護士の役割についての一般論
      • 2 参加人が直接訴訟行為をするときの参加弁護士の具体的な役割
      • 3 参加弁護士が訴訟行為を代行するときの具体的な役割
      • 4 死刑論告
      • Column 日本弁護士連合会の死刑制度廃止宣言に対して
    • 第2章 検察官への意見表明権と検察官の説明義務
      • 5 訴因の変更
      • 6 検察官の冒頭陳述と被害者の考える事件の構図が異なるときの対応
      • 7 証人テスト
      • 8 検察官の求刑
      • 9 上訴の可否
      • Column 被害者等が参加を躊躇している時の対応
    • 第3章 国選被害者参加弁護士
      • 10 国選被害者参加弁護士の複数選定
    • 第4章 在廷権
      • Column 遺影の法廷内持込み
      • Column 被害者参加人以外の親族等の優先傍聴
    • 第5章 証拠調べ一般
      • 11 証拠の制限・ご遺体の写真について
      • 12 裁判員の負担に配慮しすぎるあまりの証拠の限定
    • 第6章 証人尋問
      • 13 情状事実についての証人尋問
    • 第7章 被告人質問
      • 14 参加弁護士が準備すべきこと
    • 第8章 心情としての意見陳述
      • 15 写真などの図画の添付
      • 16 未成年者による意見陳述
      • 17 代読による意見陳述
    • 第9章 裁判員裁判
      • 18 被告人に不都合な質問をする裁判員の解任請求への対応
      • 19 裁判員による被害者の名誉を害する質問
    • 第10章 公判前整理手続
      • 20 公判前整理手続への出席
      • Column 被害者支援今昔
    • 第11章 控訴審での参加
      • 21 控訴審での訴訟行為
    • 第12章 複数の罪で起訴されている場合
      • 22 参加許可対象外の事件の訴訟行為
    • 第13章 刑事損害賠償命令
      • Column 死刑弁護の手引きは被害者参加制度に対する筋違いの議論
      • Column 盗撮ビデオ悪用事件
  • 第2部 ケーススタディ
    •  
      • 事例① 強盗殺人事件①(松戸女子大生殺害事件)
      • 事例② 強盗殺人事件②(娘の元交際相手による犯行)
      • 事例③ 強盗殺人事件③(連続通り魔強殺事件)
      • 事例④ 強盗殺人事件④(被害者参加制度施行直後の事件)
      • 事例⑤ 強盗殺人事件⑤(コンビニ強盗)
      • 事例⑥ 強盗殺人事件⑥(死刑廃止法制国での強盗殺人)
      • 事例⑦ 強盗致死事件
      • 事例⑧ 殺人事件①(夫による無理心中)
      • 事例⑨ 殺人事件②(外国人実習生による複数人殺傷)
      • 事例⑩ 殺人事件③(外国人の元従業員による犯行)
      • 事例⑪ 殺人事件④(参加人が唯一の目撃者の時の在廷)
      • 事例⑫ 殺人事件⑤(被害者女児(小学生)の被害者参加)
      • 事例⑬ 殺人事件⑥(夫による犯行)
      • 事例⑭ 殺人事件⑦(死人に口なしの構図への反論)
      • 事例⑮ 殺人事件⑧(計画的犯行が疑われた事件)
      • 事例⑯ 殺人事件⑨(少年らによる犯行)
      • 事例⑰ 殺人事件⑩(少年事件)
      • 事例⑱ 傷害致死事件①(3名による暴行)
      • 事例⑲ 傷害致死事件②(完全黙秘事件)
      • 事例⑳ 傷害被告事件(DV事件)
      • 事例㉑ 強盗強姦事件
      • 事例㉒ 強姦事件(未成年者による被告人質問)
      • 事例㉓ 強姦未遂等事件(併合審理)
      • 事例㉔ 強姦未遂事件(否認から認めに転じた事件)
      • 事例㉕ 準強姦致傷事件(PTSDが争われた事件)
      • 事例㉖ 強制わいせつ・わいせつ略取事件(被害者も加害者も未成年の事件)
      • 事例㉗ 危険運転致死傷等事件(小ドリームビーチ・訴因変更事件)
      • 事例㉘ 危険運転致死傷罪の認定落ち事件
      • 事例㉙ 危険運転致死傷罪幇助事件
      • 事例㉚ 自動車運転過失致死事件(実刑判決)
  •  
    •  
      • ※「刑法の一部を改正する法律」(平成29年6月23日公布(法律第72号)、平成29年7月13日施行)により、「強姦」は「強制性交等」と改められました。本書の登載事例は法改正以前の事例のため、罪名は改正前の法律にのっとっております。

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