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日本遺産

時をつなぐ歴史旅

編著/監修
日本遺産プロジェクト 編
体    裁
A5判  128ページ
本体価格+税
1,600円+税
 ISBN
ISBN978-4-8090-3178-6
C0026 \1600E
発 行 日
平成28年6月1日
内容現在
平成28年6月1日
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本書の特色

「えっ!私の町が日本遺産に?!」

地域の魅力を語るストーリーを、国が認定する新たな制度=「日本遺産」
平成27年4月、文化庁が「日本遺産第1号」に認定した18ストーリーを完全網羅した国内初の書籍が、いよいよ発刊となりました。


平成28年4月、新たに第2弾19件が「日本遺産」に認定され、ニュースになりました!


18地域の歴史的経緯や地域の伝統・風習に根ざし、世代を超えて受け継がれている「物語」を、見開きの大きな写真を交えながら紹介。最大の見所となる「絶対行きたい!感じたい!構成文化財5選」を取り上げ、日本遺産にふさわしい魅力をクローズアップ。

読者を「時をつなぐ歴史旅」に誘います。

奥深い、ワクワク感があふれます。

普通のガイドブックとは一味違う、読んで楽しめ、旅先でも使える、大人のガイドブックです。



「日本遺産(Japan Heritage)」とは?

全国各地の文化財にまつわる歴史や文化・伝統が語る、卓越した‘ストーリー’の価値を認め、文化庁が認定したものである。

東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年までに、100件程度の日本遺産が毎年認定される予定。国内外へ、その地域の魅力を発信し、人を呼び込み、地方創生・地域活性化を図ることを目的としている。


日本遺産について

文化庁日本遺産審査委員会委員長

筑波大学大学院世界遺産専攻教授

稲葉 信子

文化庁による「日本遺産」の認定が始まった。これまで日本には、文化財保護法による国宝や特別史跡など、高い歴史的・芸術的価値に基づく文化財指定の制度があって日本文化の確実な保存に貢献してきた。日本遺産の認定は、同じ文化庁の仕事であるが、それらとは異なる新しい視点に基づいている。

日本遺産という名称は、世界遺産を連想させる。しかし具体的な中身はこれとも大きく異なっている。それでは日本遺産とは何なのか。

日本遺産は、祭りなど無形の文化財も含めて地域に点在している文化財の組み合わせで認定されるが、重要なのはそうした個別の文化財を連携して、語られる地域固有のものがたり、すなわちストーリーである。そしてこれに加えて、そのストーリーを質の高い文化観光・地域振興に有効に結び付けていく、具体的な計画である。

2015 年4月24日最初の日本遺産18 件、そして2016 年4月25日、2 回目の認定19 件が発表された。東京オリンピックが開催される2020 年までに100 件ほどの認定を目指している。認定された日本遺産でまず気がつくのはそのユニークなタイトルである。「日本一危ない」、「かかあ天下」など人目を引く言葉がタイトルに並ぶ。国宝や世界遺産では、こうはいかない。そう、日本遺産には、他ではできない遊び心が許されている。

ただしストーリーが重要であるからといって、みせかけだけのテーマパークの広域版だけにはなってほしくない。地域に残る本物である文化財をつないで、訪れる人がやさしく理解できて、そして「さすがだね」と思って楽しんでもらえる仕掛けが重要である。見るもの、そしてそこで聞くストーリーが本物であることが、日本遺産ブランドを今後も支えていく。

海外からの訪問者にとっては、日本の歴史の基本を理解する旅となり、そして日本の人にとっては、ああそれも日本の歴史であったと再発見の旅となる。そんなストーリーを探している。

日本遺産という、今までになくて、そしてこれからその完成形を目指す文化観光の仕掛けにおいて、認定時にパーフェクトであるものはない。日本遺産には、地域の資源を有効に活用する地域活性化・観光の国際的なベストモデルとなってほしいと思っている。スポーツでいうなら、いわば強化選手である。訪れる人の声も聴きながら、これからどのように育てていくか、どんな仕掛けをプロデュースするか、チャレンジは始まったところである。


目次

  •  
    • ● 巻頭言
    • ● 日本遺産とは何か?
    • 1 近世日本の教育遺産群−学ぶ心・礼節の本源−
    • 2 かかあ天下−ぐんまの絹物語−
    • 3 加賀前田家ゆかりの
       町民文化が花咲くまち高岡−人、技、心−
    • 4 灯(あか)り舞う半島 能登〜熱狂のキリコ祭り〜
    • 5 海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群
       〜御食国(みけつくに)若狭と鯖街道〜
    • 6 「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜
    • 7 祈る皇女斎王のみやこ 斎宮
    • 8 琵琶湖とその水辺景観−祈りと暮らしの水遺産
    • 9 日本茶800年の歴史散歩
    • 10 丹波篠山 デカンショ節
       −民謡に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶
    • 11 日本国創成のとき〜飛鳥を翔(かけ)た女性たち〜
    • 12 六根清浄と六感治癒の地
       〜日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉〜
    • 13 津和野今昔 〜百景図を歩く〜
    • 14 尾道水道が紡いだ中世からの箱庭的都市
    • 15 「四国遍路」〜回遊型巡礼路と独自の巡礼文化〜
    • 16 古代日本の「西の都」〜東アジアとの交流拠点〜
    • 17 国境の島 壱岐・対馬・五島 〜古代からの架け橋〜
    • 18 相良700年が生んだ保守と進取の文化〜日本でもっとも豊かな隠れ里−人吉球磨〜

日本遺産とは何か?

世界遺産が登録される文化財(文化遺産)の価値付けを行い、保護することを目的としているのに対し、日本遺産は文化財群を未指定も含め総合的に整備・活用することで地域活性化を図ることを目的とし、文化庁が認定したものをいう。なぜ日本遺産が造られたのか、その認定に伴う今後の展望を解説する。



  •  主旨と目的

    「 日本遺産(Japan Heritage)」とは、全国各地に所在する文化財を地域振興のために活用しようという文化庁の事業である。従来、国内の文化財は個々(点)で注目されてきたが、日本遺産では点在する文化財を“ストーリー” のもとに関連付け、「点」から「面」にすることで地域をブランド化することを狙いとしている。日本遺産の認定を受けた地域では、外部からは地域の認知度が上がり、内部では地域住民の間でアイデンティティの再確認が促進される。いわば日本遺産は、地方創生の促進を目指す事業である。

    また、情報発信や人材の育成や伝統文化の継承、環境整備などの取組みを効果的に進めていく一方で、海外へも戦略的に発信していき、地域の活性化を図ることを目的としている。


  •  ストーリーとは何か

    日本遺産は、文化財そのものの価値ではなく、文化財を通して見えてくる歴史や風土に根ざした物語性を重視している。そのため、日本遺産として認定されるには、次の三点を踏まえた“ストーリー” が必要とされる。

    ①歴史的経緯や地域の風習に根ざし、世代を超えて受け継がれている伝承、風習などを踏まえたものであること。

    ②ストーリーの中核には、地域の魅力として発信する明確なテーマを設定の上、建造物や遺跡・名勝地、祭りなど、地域に根ざして継承・保存がなされている文化財にまつわるものを据えること。

    ③単に地域の歴史や文化財の価値を解説するだけのものになっていないこと。また、各地の遺産を面としてパッケージするため、文化庁は日本遺産を二つのタイプに分類している。

    〈地域型〉単一の市町村内でストーリーが完結しているタイプ。

    〈シリアル型〉複数の市町村にまたがってストーリーが展開しているタイプ。


  •  認定基準

    「 日本遺産」認定の可否は、文化庁設置の外部有識者で構成される「日本遺産審査委員会」の審査結果を踏まえ、文化庁が決定する。認定されるストーリーの審査基準は、以下の三点だ。

    ①ストーリーの内容が、当該地域の際だった歴史的特徴・特色を示すもので、かつ日本の魅力を伝えられること。より具体的には、「興味深さ」「斬新さ」「訴求力」「希少性」「地域性」の高いものが求められる。

    ②日本遺産という資源を生かした地域づくりの将来像(ビジョン)と、実現に向けた具体的な方策が提示されていること。

    ③ストーリーを国内外へ戦略的・効果的に発信できるなど、日本遺産を通じての地域活性化を推進できる体制が整えられていること。


  •  認定申請の要件と認定件数

    日本遺産の認定申請は、年に1 回、文化庁が都道府県を通じての公募で行われており、初年度にあたる平成27(2015)年には、18のストーリーが認定された。

    2020 年に東京で開催予定のオリンピックとパラリンピックに向け、年間の訪日外国人旅行者数の増加が見込まれている。旅行者が全国を周遊し、地域を活性化させていくためにも、観光客の受け皿となる日本遺産が各地にバランスよく存在することが理想とされる。一方で、日本遺産としてのブランド力を保つには認定件数の限定も必要と考え、文化庁では、東京五輪が開催される2020年までに100件程度の認定を目指している。

    申請者は市町村と定められているが、シリアル型のうち、当該市町村が同一都道府県内にある場合は、都道府県が申請者として認められる。ストーリーを構成する文化財群は有形・無形のすべての文化財が対象とされるが、国指定・選定のものを一つ必ず含める決まりがある。

    地域型で申請する場合に限り、歴史文化基本構想もしくは歴史的風致維持向上計画を策定済みの市町村、または世界文化遺産一覧表記載案件もしくは世界文化遺産暫定一覧表記載・候補案件の構成資産を有する市町村であることが条件となっている。


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