月刊警察2008.5月号
先日、電車で通勤・通学する男性にとって他人事ではない事件がありました。それは、法律を学ぶ男子大学生が知り合いの女性と共謀して、見ず知らずの男性を痴漢の犯人に仕立て上げようとしたものです。幸い筋書きが稚拙で供述に相違点があったため、数日で男性の無実は証明されました。不幸中の幸いでした。
しかし、痴漢の冤罪被害に遭った方々の話では、被疑者として駅の事務室に同行した時点で、被害者の供述によって犯人扱いされ、最悪の場合、職も信用も家族さえも失ってしまった人がいるようです。
もちろん、痴漢は許されない犯罪です。しかし、この「疑われたらほぼ終わり」といった特殊性を逆手にとって示談金を狙う者もいるようです。
電車内での携帯電話の使用を注意されたことを逆恨みした女子高生が、注意した相手を痴漢扱いして金を奪った事件もありました。怖い世の中です。
君子危うきに近寄らず。私は電車に乗るときは、両手で一本のつり革をにつかまって「お手上げ」状態です。
(HM)