月刊警察2010.1月号
読者の皆様,新年明けましておめでとうございます。本年が皆様にとって良い年であることを祈念するとともに,小誌をそのための一助とさせていただくべく,私も微力ながら精進してまいります。
さて,明るい気持ちでスタートしたいところなのですが,政治も経済も不安要素が重なり,先の見えない厳しい状況に陥っています。こうした社会情勢が,犯罪の発生,ひいては治安の悪化にも少なからず影響を与えているとすれば,誠に憂慮すべき事態だと感じざるを得ません。
しかし,私は決して,「社会が悪い」という考え方はしたくないのです。こんなときこそ,オバマ大統領来日の警護・警備,年末年始特別警戒等に当たる警察官の姿──「見せる活動」を街で目にするにつけ,頼もしさと安心感,そして緊張感にも包まれます。久々に嵌まったドラマは,NHKの『外事警察』ですが,登場人物各様の,守るべきものに対する熱き思いにも,激しい感情移入を催す私。
最近,友人のお子さん(6か月)を抱き,あやす機会に恵まれました。私に向けてくれた零れるような笑顔が目と胸に沁み,その子の幸せが永遠に続いてくれることを願わずにはいられなくなりました。その先には,今,この瞬間にも,市民の安全・安心,そしてこの小さな笑顔をも守るために走り続けている警察官がいるという現実を思い,その見えない姿を見据えながら……。
(S)