月刊警察2010.2月号
「4,914人」──ご存じのとおり,9年連続の減少となるとともに,過去最悪であった昭和45年の3分の1以下となった前年を更に下回り,昭和27年以来,57年ぶりに4千人台にまで減少した,昨年の交通事故死者数です。
これをみて,まず何よりも,犯罪(事件・事故)抑止を重点に尽力された警察官の皆様に,頭が下がる思いがいたしました。のみならず,幾多の悲惨な事故と,それを無駄にしない思いを積み重ねて,私たちの規範意識もまた,明らかに高まってきた成果であることを信じました。
交通安全だけでなく,犯罪のない平和な社会の実現は,私たちみんなの願いです。しかし,与えられ,守られている安心感に浸り,ともすれば,「実現の主役は私たち一人ひとりである」という大切なこと,その行動・意識を忘れそうになっていたのかもしれません。
私事で恐縮ですが,独り暮らしをしておりますと,様々な場面で,「自分で自分を律する」ことの大切さに改めて気付かされます。これも,人任せにしない,「自分こそ主役」の事故防止,犯罪抑止に向けた取組み姿勢に通じるものがありそうです。「ま,いっか」に流されず,衣食住にけじめを付け,自己管理をきちんと行い,心身ともに健康状態を保っていくのは,意外と難しいものです。最近,体重の増加が少し怖くなってきたこの生活習慣に,自戒の念を込めて。
(S)