月刊警察 2015年 7月号 MONTHLY KEYWORDS
月刊警察

少年院分類名変更

従来の少年院の構成は,非行歴や年齢,心身の状況に応じ,「初等少年院」,「中等少年院」,「特別少年院」及び「医療少年院」の4区分に分類されていたが,今年6月施行の改正少年院法により,66年ぶりに見直された。

16歳未満の「初等」と16歳以上の「中等」が統合され,おおむね12歳以上を収容する「第1種少年院」に,犯罪的傾向が進んだ者を収容する「特別」は,「第2種少年院」(収容保護対象はおおむね16〜23歳)となった。また,心身に著しい障害のある者を収容する「医療」は,「第3種少年院」(おおむね12歳以上)と改められ,少年院において刑の執行を受ける者を収容する「第4種少年院」が設けられた。

現在,少年院は全国に52か所。以前の「特別少年院」という名称に差別的なニュアンスがあることや,不良グループ内等で“特少帰り”と箔付けに悪用されることもあったことなどから,法務省が改称を検討していた。

MERS(マーズ)

2012年半ばに確認された新型コロナウイルスによる呼吸器症候群。感染源となるMERSコロナウイルスは,2002〜03年に流行し,世界的脅威となったSARS(重症急性呼吸器症候群)のウイルスと類似しており,同様に呼吸器その他の臓器に重篤な疾患をもたらす。潜伏期間は数日から10日前後とされ,感染した場合の死亡率は3割以上。

2012年9月から2013年5月までの間でWHO(世界保健機関)に報告されたMERS確定患者は44人で,そのうち22人が死亡している。感染源としては,ラクダやコウモリ等が疑われており,サウジアラビア政府はラクダを扱う事業者等に手洗いや手袋着用等の措置を執るよう呼び掛けてきた。

しかし,今年に入って感染者が急増,5月には約570人が感染し,170人が死亡。6月には韓国において,中東から帰国した男性がMERSに感染していることが確認され,二次,三次感染へと拡大,三次感染罹患者が死亡する事態となった。

LGBTI

性的マイノリティの総称として用いられる表現で,レズビアン(女性の同性愛者),ゲイ(男性の同性愛者),バイセクシュアル(両性愛者),トランスジェンダー(性的アイデンティティーが一致しない者),インターセックス(外性器が男女未分化な者)の頭文字をとった呼称。

少数派や異常者といった否定や蔑視の意味合いが含まれない呼称として,公的機関や当事者にも用いられている。