月刊警察 2018年 11月号 MONTHLY KEYWORDS
月刊警察

次世代自動車

二酸化炭素削減に寄与する次世代の技術を搭載した自動車の総称。ガソリンエンジンと,蓄電池モーターを併用するハイブリッドカー,電気で動くモーターを動力源とする電気自動車,コンセントから充電できるプラグインハイブリッド自動車,燃料電池で充填した水素と酸素を化学反応させ,発電しながら走る燃料電池自動車,有害な排気ガスを出さないクリーンディーゼル自動車などが,これに含まれる。

日本では,2030年までに,新車自動車の5〜7割を次世代自動車にするという目標が掲げられている。ハイブリッドカーを除く次世代自動車を購入すると,国や自治体から補助金が交付され,税優遇制度なども適用される。

電力を補充する急速充電のインフラ整備も進んでおり,今年5月現在,道の駅やコンビニエンスストア,高速道路のサービスエリアなどに7,300以上の急速充電スポットが設置されている。

また,中国でも,次世代自動車に当たる新たな燃料を動力源とした自動車を「新エネルギー車」と呼び,普及を推進している。中国政府の指針により,中国国内の自動車メーカーは,来年から一定割合以上の新エネルギー車を発売するよう義務付けられるという。

バーチャル出社

勤務先に通勤する代わりに,インターネット上に設けられた仮想空間のオフィスにログインすることで,“出社”とみなされる勤務形態を指す。

2007年に創業したアメリカの不動産会社eXp Realtyは,会社登録時の住所や書類などの物理的メディアの保管場所を除き,現実世界に一切オフィスを持たず,物理的に出社する社員はほぼいないという。社員は専用ソフト「eXp World」をダウンロードし,パソコンにインストールすれば“出社”が可能に。オンラインゲームのように自分のアバターを作り,仮想空間内のオフィスで仕事をする。会議や研修,休憩なども他の社員のアバターと共に行う。

オフィスを設ける費用が削減でき,在住地を気にせず優秀な人材を雇用できる点が強みで,社員にとってはどこにいても仕事ができる点が最大のメリットである。

昨年10月以降,同社の株価は約3倍に上昇し,今年に入ってから代理店スタッフの人数が2倍増,ナスダックにも上場するなど,急成長を遂げている。同社のスコット・ペトロニスCTOは,「もし物理的なオフィスを構えていたら,この成長はあり得なかっただろう」と話す。ちなみに,このインタビューもバーチャル空間内で行われたもので,アバター姿による取材だったそうだ。