Valiant2004.10月号

■政治資金規正法
 1948年に連合国軍総司令部(GHQ)の指令で法制化され、その後たびたび改正された。政治活動に使う(政党や政治団体、議員、候補者などが使う)政治資金の「入り」と「出」を明確にし、政治活動の公明化を図ることが目的。同法第25条は、政治団体に対して毎年の収入支出、資産等を記載した収支報告書を提出することを義務付けている。
 8月、東京地検特捜部は、自民党旧橋本派の政治団体「平成研究会」が、2001年に歯科医の政治団体「日本歯科医師連盟(日歯連)」から1億円の寄付(献金)を受けながら事実を記載していなかったとして、旧橋本派の会計責任者を同法違反(不記載)の容疑で逮捕した。

■美浜原子力発電所
 福井県美浜町に建設した関西電力初めての原子力発電所。1号機は1970年11月、2号機は72年7月、3号機は76年12月に建設された(いずれも加圧水型軽水炉)。出力は3機合わせて166.6万キロワット。
 8月、3号機で2次冷却系の配管が破損し、警報が鳴り、営業運転中の原子炉が緊急停止。タービン建屋内に高温の水蒸気が充満し、中で作業していた作業員11人が死傷した。国内の原発で初めて営業運転中に死者が出た。ただ、噴出した水蒸気は放射能を含んでいないため、外部への放射能漏れはなかった。関西電力は、建設以来一度もこの配管の検査をしていなかった。

(本誌「KEY WORDS」より抜粋)