Valiant2004.12月号

■電話加入権
 加入電話を引くことができる権利。NTT地域会社に「施設設置負担金」を支払った者に与えられる。一度支払えば、住所が変わっても新たな負担はなく、権利を他人に売り渡すこともできる。制度化は、電電公社時代の1947年。利用者から、電話網整備のため、資金の一部を設備料として集めたのが始まり。85年以降、施設設置負担金として、料金を7万2,000円に固定。累計額はこれまでで4兆円を超える。
 情報通信審議会の電気通信事業部会は、NTTの判断で同負担金を廃止できると認めた。今冬、KDDIなどは加入権なしの固定電話サービスを始める。NTTも2011年をめどに廃止する方針。廃止するに当たってNTTは、これまで集めた負担金は返金しない意向を固めたため、加入者の反発が予想される。

■エコノミークラス症候群
 長い時間、同じ姿勢を続けたこと(座席に座ったままでいるなど)で静脈に血栓(血のかたまり)ができ、その血栓が歩き始めた時に血流に乗って肺にたどり着き、肺の血管が詰まることで引き起こされる心停止などの症状。名前の由来は、座席の狭い航空機のエコノミークラスの乗客にこの症状が見つかったことにある。列車やバス、乗用車でも起きることがある。
 新潟県中越地震で、自動車内で避難生活をしていた同県川西町と小千谷市の主婦2人が、同症候群が原因で死亡した。
 予防法としては、十分に水分をとり、適度な屈伸運動をし、ゆったりとした衣服を着ることなどして、血が固まらないようにする。

(本誌「KEY WORDS」より抜粋)