警察官の仕事は複雑だから、その根底にある法令のからみ合いを知ることは重要である。とくに、疑問を生じた、その時、その時の学習を欠くことはできない。
この教えは、忙しい仕事に追われている警察官にぴたり、である。
忙しい仕事を通じて根拠法令に疑問を抱く。疑問を持ったら、それを、その日のうちに上司に聞き、先輩に質し、答を出しておく。もしくは、座右に、答の出る書物を置き、わずかな時間を活用して疑問を解いておく。
零細な時間をさけば、学習が可能になる。
この書物は、そういう用途にこたえようとしたものである。
しかも、その365問が、一日一問の体裁をとりながら、刑事手続全般の重要問題をカバーしていれば、まさに、零細な時間の積み重ねにより、やがて、確固とした知識の集積を期待することができる。