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必携 ドローン活用ガイド

−安全かつ効果的な活用を目指して−

編著/監修
国立研究開発法人 防災科学技術研究所 内山 庄一郎 編著
体裁
B5判  200ページ
本体価格+税
2,500 円+税
ISBN
ISBN978-4-8090-2454-2
C3030 \2500E
発行日
平成30年9月10日
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本書の特長

様々な分野で活用が期待されるドローン。

組織が災害対応のために活用する際に、導入から運用までを実務的な視点で詳細に解説した指南書。

  • ドローンの導入・運航を目指した体制づくりや、災害対応における活用のあり方を写真・図版を用いて徹底解説!
  • 航空法に基づくドローンの飛行許可・承認申請等手続きを行う上での重要なポイントを詳述!
  • 安定した飛行制御に不可欠な各種センサー類の基本的な性質や、映像を使いこなすための基礎的な画像判読の手法を紹介!
  • すでにドローンを導入・活用している消防機関・自治体における活用事例を紹介!

はじめに 〜“飛ばせる”その先へ〜

新たな産業市場の創出につながる動きとして、また、既存手法のイノベーションとして、さまざまな分野における無人航空機の活用が期待されている。最近は小型、安価で操縦の容易な、空飛ぶデジカメともいえる機種が市場の多くを占めているが、将来的にはロボットアームを搭載したドローンが作業を行ったり、人工衛星に搭載されているようなセンサーで調査を行ったり、多様な展開が想像される。このように、無人航空機は革新的な技術に違いはない。しかしながら、機械の技術の進歩にかかわらず、飛行の安全の確保と、無人航空機で得られた情報活用の2点に関していえば、その部分は最後まで人間の仕事であり続けるだろう。

無人航空機の活用分野は多様だが、機械の動作原理や活用に対する基本的な考え方は、今後どのような発展があるにせよ、分野を問わず共通である。したがって基礎の理解なくしては、安全な運航を保ち、適切に活用することも難しい。人間がオペレーションをする機械である以上、無人航空機の導入の成否を決める決定打は、無人航空機の機体性能だけではなく、人間がこの機械をどこまで使いこなせるかという点にかかっている。

本書は3部構成とした。第Ⅰ部は無人航空機の活用ガイドとして、5つの章から構成される。第1章では、無人航空機の活用を目指したフレームワークについて検討を行う。第2章では、航空法や関連法規の概要を述べる。第3章では、そのルールを踏まえた上で、無人航空機の導入と運航において検討が必要な事項を解説する。第4章では、無人航空機を構成するセンサー類の種類と特性について解説する。第5章では、無人航空機で撮影した画像から意味のある情報を読みとるための、映像技術の基礎について紹介する。第Ⅱ部では無人航空機の導入機関による活用事例の紹介、第Ⅲ部では災害対応に利用される無人航空機のカタログを掲載している。

本書では、操縦の方法や航空法上の許可・承認申請等に関する基礎的な話題については、既に多数の参考文献があるため最小限とし、無人航空機を業務に活用する方針を検討する立場にある方から、飛行業務に従事する方まで参考になるよう、幅広く、かつ、実務的な視点で話題を盛り込んだ。また、本書の読者層の性質上、災害での活用をイメージした記述が多いが、災害対応以外の分野でも参考になるように努めた。

現時点では、無人航空機の公共機関等における本格的な活用は黎明期にあり、本書で述べた内容の全てが必ずしも正解であるとは限らない。しかし、運航の現実に即した技術的な情報が少ない中では、無人航空機に対する過剰な期待ばかりが先行するおそれがある。導入したはよいが、見合った成果を出せず倉庫にしまい込まれたり、性能を過信し、無理な運航を行って不安全事象が多発したりすることは避けなくてはならない。

本書のもう一つの大きなテーマは、無人航空機の災害対応における活用のあり方である。無人航空機の導入は、災害対応の情報化への第一歩となる。現在、災害対応に関わる実動機関の現場活動は、確実に情報化の一途をたどっている。情報化とは、すなわち災害状況をデジタル地図上で取り扱う動きである。今後、情報化が加速することはあっても、アナログのみの世界に戻ることはないだろう。そのような中、無人航空機を使用した災害対応では、使用者が意識せずとも写真や映像に位置情報が付いてくる。すなわち、被害の状況や部隊の配置といった情報を地図上に示す準備は、潜在的に整いつつあるのだ。

このように、無人航空機による情報の取得と、情報のインテリジェンス化、その先にある災害情報の集約と地図化は、今後の災害対応のトレンドであり、無人航空機の運航は、災害対応の未来への糸口となりうる。今現在の無人航空機の性能に一喜一憂するのではなく、ここはひとつ肝を据えて、じっくりと取り組んでいきたいものである。

本書が、無人航空機の将来性のある発展に少しでも寄与できれば幸いである。

平成30年7月

内山 庄一郎


目次

  • 第Ⅰ部 ドローン活用ガイド
    • 第1章 無人航空機の活用
      • 情報からインテリジェンスへ
      • コラム 要救助者はどこにいる?
      • コラム 分解能とは
      • コラム 有人航空機とのすみ分け
    • 第2章 航空法における無人航空機の飛行ルール
      • 無人航空機の定義
        • ⑴ 無人航空機の種別
        • ⑵ 回転翼機の特徴
        • ⑶ 固定翼機の特徴
      • コラム ホバリングは難しい
      • 飛行の許可が必要となる空域
      • 各空域の概要
        • ⑴ 空港等の周辺(進入表面等)の上空の空域
        • ⑵ 150m以上の高さの空域
        • ⑶ 人口集中地区の上空
        • ⑷ その他の空域
        • ⑸ 空域の確認方法
      • 飛行の方法
      • 許可・承認申請
        • ⑴ 飛行マニュアルの重要性
        • ⑵ 不要な許可・承認申請を避ける
        • ⑶ 許可・承認の取得後に機体を改造した場合は再申請が必要
      • 要点解説1 航空法上の許可と民法上の許可
      • 災害時の飛行(航空法第132条の3の適用)
        • ⑴ 飛行目的は適切か
        • ⑵ 航空情報(NOTAM)を発行したか? 関係機関と飛行情報を共有したか?
        • ⑶ 安全確保は十分か
      • 要点解説2 災害対策本部の機能
      • 有人航空機の飛行する空域と高度管理
      • 無人航空機の運航に関する賠償責任保険
      • 各種関連法規等
        • ⑴ 電波法
        • ⑵ 小型無人機等飛行禁止法
        • ⑶ 道路交通法
        • ⑷ 港湾・河川・海岸での飛行
        • ⑸ 自治体条例
        • ⑹ その他プライバシーや肖像権
      • コラム 協定事業者等との連携における現場活動のチェックポイント
    • 第3章 無人航空機の導入における検討事項
      • 機体の価格帯
        • ⑴ 1,000万円超
        • ⑵ 300〜1,000万円
        • ⑶ 100〜300万円
        • ⑷ 30〜100万円
        • ⑸ 30万円未満
        • ⑹ 数万円未満
      • 運航形態
        • ⑴ 直営運航
        • ⑵ 間接運航
        • ⑶ 運航の外注
        • ⑷ 民間協力による運航
        • ⑸ 関連団体(消防団等)による運航
        • ⑹ ボランティア運航
      • 直営運航における検討事項
        • ⑴ 活用目的の設定
        • ⑵ 機体の導入と維持・管理
        • ⑶ 運航組織体制の構築
        • ⑷ 運航チームの構築
      • 運航開始までに要する期間
    • 第4章 無人航空機の飛行に必要なデバイス
      • 無人航空機の飛行に必須のセンサー
        • ⑴ IMU:Inertial Measurement Unit
        • ⑵ 電子コンパス
        • ⑶ 気圧高度計
        • ⑷ GNSS(GPS): 全地球測位システム
        • ⑸ フライトコントローラ
      • 飛行の安定性や安心を向上させるセンサー
        • ⑴ 超音波センサー
        • ⑵ 赤外線センサー(レーザー距離計)
        • ⑶ ビジョンセンサー(イメージセンサー)
      • 技術コラム イニシャライズとキャリブレーション
      • バッテリーの特性
        • ⑴ 基本特性
        • ⑵ 放電特性
        • ⑶ 低温時の対応
      • 技術コラム Li-HVバッテリー
      • 冗長化
      • 技術コラム 「操縦がうまい」とは何か?
      • 飛行前後の点検
        • ⑴ 点検の目的
        • ⑵ 飛行前点検
        • ⑶ 離陸後点検
      • 強風時の飛行判断
        • ⑴ 事前の天候調査及び地形調査
        • ⑵ 現地での気象観測
        • ⑶ 耐風試験飛行の実施
        • ⑷ 強風時の飛行の実施
      • 技術コラム 安全文化の醸成
      • 突然のアンコントローラブル : 緊急時の判断と対応
        • ⑴ 緊急事態のレベル分け
        • ⑵ 緊急対応プロセスの一例
      • 本章のまとめ
      • 技術コラム 恐怖のヒヤリハット
    • 第5章 無人航空機活用ガイド : 映像を使いこなす
        • ⑴ 識別レベル : 「見えないもの」を見ようとしてはいないか
        • ⑵ 分解能
        • ⑶ 撮影範囲
        • ⑷ 静止画と動画
        • ⑸ FPV( First person view : 一人称視点)
        • ⑹ コントラスト
        • ⑺ 応用例1 : 消火活動時の意思決定支援
        • ⑻ 応用例2 : 行方不明者の捜索
        • ⑼ まとめ
  • 第Ⅱ部 ドローン活用事例紹介
    • 1 神戸市
    • 2 さいたま市消防局
    • 3 千葉市消防局
    • 4 東京消防庁消防技術安全所
    • 5 焼津市
    • 6 大和市消防本部
  • 第Ⅲ部 災害対応ドローンカタログ
    • 株式会社エンルート
    • 株式会社自律制御システム研究所
    • DJI JAPAN株式会社
    • 株式会社ネクシス光洋

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