関連分野   警察・司法/法務・矯正  

矯正心理学 上巻 理論編
−犯罪非行からの回復を目指す心理学−

編著/監修
編集代表 犬塚 石夫
編集委員 松本 良枝・進藤 眸
体裁
A5判  308ページ
定価
2,200 円(消費税込み)
本体価格+税
2,000 円+税
ただいま品切中です

本書の特色

犯罪・非行をおかした人々をどのように理解し、再犯防止を図るか。
本書は、再犯防止のための対策論について、「人間行動としての犯罪・非行」という視点から詳述した。

「人間行動としての犯罪・非行」を理解するためには、心理学の関与は不可欠である。
本書は、実務に役立つ独自の「矯正心理学」の必要性を強調した。

犯罪者・非行少年に対して行われている審理アセスメント・心理的アプローチについて具体的に解説した。さらに当面する課題について分析し、今後必要とされる事項についても提言した。

「はじめに」より抜粋

理解困難な犯罪・非行が増加し、処遇困難とされる人たちが増え続ける中で、これらの人たちを適切に理解し、社会復帰にとって有効と思われる処遇を実施するためには、人間行動に関する科学、特に心理学や精神医学の関与がこれまで以上に必要とされることは疑いのないことである。

犯罪・非行という社会的問題には、特に原因や背景を理解することに重点を置く原因論や法律・制度にかかわる刑事政策論と、その人たちを「どのように扱って社会復帰させるか」という現実的な実践との間にギャップを生じやすい傾向が見られる。実践科学としての性格を強くもつ矯正心理学は、それぞれの学問的蓄積を踏まえつつ、矯正処遇の科学化を推進するという役割を果たすことも可能と考えられる。矯正処遇の科学化を図り、有効性を高めるという目的は、矯正心理学のみによって達成されるものではないが、例えば、犯罪性・非行性にかかわる理論的検討、心理学に基盤を置くアセスメントと処遇の体系化、処遇による人間と特性、施設内適応の過程、不適応とその対応、拘禁に伴う心身への影響、再犯要因の分析等は、心理学がより有効に解明できる課題であり、矯正心理学が理論と実践を踏まえつつ貢献できる領域は限りなく広がってきているように思われる。矯正心理学の歴史はいまだ浅く、十分な体系が出来上がっているわけではないが、目覚ましい発展を遂げてきている臨床心理学その他の隣接諸科学の単なる応用ではない、犯罪・非行という人間行動にかかわる独自の科学としての充実が求められている。

本書は、こうした期待にこたえるための一つの試みであり、上巻及び下巻の2冊によって構成されている。上巻は、理論編として総論的、一般的な内容を扱い、実践編である下巻では、より実務に即した具体的内容を盛り込んでいる。


目次

    • 『矯正心理学』の発刊に寄せて
    • はじめに
  • 第1章 今、なぜ矯正心理学か
    • 第1節 犯罪・非行の増加と多様化
    • 第2節 犯罪・非行をどのように理解するか
    • 第3節 犯罪・非行と心理学
    • 第4節 矯正の科学化
    • 第5節 アメリカにおける矯正心理学
  • 第2章 矯正心理学と矯正処遇
    • 第1節 矯正心理学の定義
    • 第2節 矯正心理学の領域
    • 第3節 矯正心理学と関連する諸問題
    • 第4節 矯正処遇の現場
    • 第5節 矯正心理学の研究法
  • 第3章 矯正心理学の系譜
    • 第1節 「行刑」から「矯正」へ
    • 第2節 分類制度の歴史
    • 第3節 鑑識制度の歴史
    • 第4節 矯正処遇の歴史
    • 第5節 学会・研究の動向
  • 第4章 矯正処遇の対象者の特質
    • 第1節 被収容少年の特質
    • 第2節 成人受刑者の特質
  • 第5章 拘禁の心理
    • 第1節 システムとしての拘禁施設
    • 第2節 被収容者の特徴
    • 第3節 施設社会の構造
    • 第4節 施設適応の実際
    • 第5節 被収容者のパーソナリティの変容
    • 第6節 施設適応と社会適応
  • 第6章 矯正処遇の評価
    • 第1節 矯正に対する社会の期待の多様性
    • 第2節 矯正処遇の評価を困難にする要因
    • 第3節 再犯をめぐる諸問題
    • 第4節 有効な処遇評価への手掛かり
    • 第5節 処遇評価と矯正心理学
  • 索   引

編集委員・執筆者

編集委員略歴

編集代表

犬塚 石夫

  1. 1960年 名古屋大学教育学部教育心理学科卒業、法務省採用
  2. 1993年 大阪少年鑑別所長
  3. 1996年 名古屋矯正管区長
  4. 1997年 矯正研修所長(1998年法務省退職)
  5. 1998年 徳島文理大学家政学部教授(2003年退職)

編集委員

松本 良枝

  1. 1959年 東京大学教育学部教育心理学科卒業、法務省採用
  2. 1978年 矯正研修所教官
  3. 1984年 徳島少年鑑別所長
  4. 1995年 愛光女子学園長(1996年法務省退職)
  5. 2001年 帝京大学文学部教授

進藤 眸

  1. 1961年 東北大学文学部心理学科卒業、法務省採用
  2. 1987年 函館少年鑑別所長
  3. 1992年 法務総合研究所研究第二部主任研究官
  4. 1996年 千葉少年鑑別所長(1998年法務省退職)
  5. 1999年 文教大学人間科学部教授


執筆者(執筆順)

 

  1. 犬塚 石夫 (前徳島文理大学教授) 上巻第1章・第4章第2節・第6章
  2. 松本 良枝 (帝京大学教授) 上巻第2章・第4章第1節
  3. 進藤 眸 (文教大学教授) 上巻第3章
  4. 大田 中庸 (吉備国際大学教授・元横浜少年鑑別所長) 上巻第5章


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