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◆自治体政策シリーズ◆
信州の小都市が取り組む地方創生まちづくり

編著/監修
牧瀬 稔 編著
中野市政策研究所 編著
体裁
A5判  176ページ
定価
1,980 円(消費税込み)
本体価格+税
1,800 円+税
ISBN
ISBN978-4-8090-4073-3
C3034 \1800E
発行日
平成31年3月29日
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本書の特長

人口減少時代の地域活性化策を模索する自治体関係者に贈る、調査研究事例集!

自治体シンクタンクによる研究やユニークな取組みがあなたの自治体の政策ヒントに!

  • 人口4万人強の地方都市である長野県中野市。子育てしやすい環境や働きやすいまちを目指し、課題解決のために設置された自治体シンクタンク「中野市政策研究所」の調査研究を紹介。
  • 二部構成で、第Ⅰ部ではシンクタンク設置の経緯から視察の意義・政策研究について解説。第Ⅱ部では平成29年度と30年度の研究結果と取組みを公開。
  • 特産品の多い土地柄を活かして「信州なかの」ブランドをPRする“売れる農業推進室”や、メディアにも注目された、人目を引く職員採用ポスターなど、ユニークな事例も掲載。
  • 中野市と同じく人口減少問題に直面する地方自治体にとって、課題解決のためのヒントとなる一冊!また、シンクタンク設置を検討している自治体にとっても役立つ内容。

はじめに

中野市政策研究所は、中野市役所が設置した自治体シンクタンクである。それは、一つの課や係としておかれる。自治体シンクタンクとは「地方自治体の政策創出において徹底的な調査・研究を行い、当該問題を解決するための提言を行うために組織された機関(団体)」と定義できる。

2018年8月には、花巻市(岩手県)において「花巻市地域おこし研究所」が誕生した。同研究所は慶應義塾大学SFC研究所のバックアップを受けている。2019年4月には、同じ長野県の上田市において「上田市政策研究センター」が誕生する。同センターは市長直轄組織の自治体シンクタンクであるようだ。近年は、地方都市において、自治体シンクタンクが設置される傾向が強い。自治体が政策で勝負するようになってきた証左と思う。


中野市政策研究所規程を確認すると、同研究所は「市政に関する総合的な調査研究を行う」ことが目的となっている(第1条)。本書は、中野市政策研究所が担当した調査研究の成果を記している。

中野市は人口が4万人強である。私(牧瀬)が言うのは余計なお世話と思うが、同市は地方創生にもがき苦しみながらも、前進しようとしている。きっと、多くの自治体は同じ状況にあると思う。その意味で、中野市は他の多くの自治体のモデルとなり得る。同市の取組事例は、他の自治体においても活用できる可能性が高い。

中野市の政策づくりは、少しずつ成果が見られつつある。例えば、農産物を売り込む「売れる農業推進室」という部門を設置している。また「営業推進課」も立ち上げ、中野市を積極的に内外に営業している。これらの事業は視察も多い。本書では、これらの秘訣に加え、中野市の具体的な施策や事業を記している。

同時に、本書は筆者(牧瀬)が経験してきた政策づくりの基本的な視点や視察のポイントなどにも言及している。これらは自治体が政策づくりに取り組むときに役立つ内容と思う。

一つだけ個人的なお詫びを記しておきたい。筆者は中野市政策研究所の政策アドバイザーでありながら、2018年度は中野市に行く機会が限定的であった。そのため中野市が期待していたようなアドバイスができなかったと考える。次年度から、少しずつ、しっかりと関わっていきたい。

2019年3月

中野市政策研究所政策アドバイザー

関東学院大学法学部地域創生学科准教授 牧瀬 稔


目次

  • ◆ はじめに
  • 第Ⅰ部 実効性のある政策の基本的なポイント
    • 第1章 視察の意義
    • 第2章 政策研究の基本的視点
    • 第3章 政策づくりの展望
  • 第Ⅱ部 「緑豊かなふるさと 文化が香る元気なまち」の実現に向けて
    • 第1章 中野市政策研究所の意義
    • 第2章 中野市政策研究所の取組
      • 第1節 平成29年度研究
        • 1 中野市の効果的なシティプロモーションに関する調査研究
        • 2 安心して子育てしやすい環境の確立に向けた調査研究
        • 3 「働きやすいまち」を実現するための働き方改革に関する調査研究〜中野市の特性を生かしたワークスタイルの提案〜
      • 第2節 平成30年度研究
        • 1 地域コミュニティの現状と課題
        • 2 若者のUターン促進に関する研究〜ゆとり世代のゆとりある暮らし〜
        • 3 中野市の子育て環境に関する調査研究〜もっと子育てしやすいまちへ〜
    • 第3章 「交流・連携・協働」で、住みよさで選ばれるまちに向けた取組
        • 1 信州なかのブランドの確立に向けた取組(売れる農業推進室)
        • 2 投票率の向上を目指して(中野市選挙管理委員会)
        • 3 「健康長寿のまち」を目指して(中野市健康づくり課)
        • 4 信州中野の魅力を発信(なかのシティプロモーションチーム)
  • ◆ おわりに
  • ◆ 執筆者一覧
  • ◆ 編著者紹介

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