消防職・団員の任務をつつがなく遂行するためには、厳正な規律の下で、迅速で的確な、かつ秩序ある行動が必要です。こうしたことから総務省消防庁により「消防訓練礼式の基準」(昭和40年消防庁告示第1号、昭和63年12月22日一部改正)が定められています。
本書では、「消防訓練礼式の基準」の全条文を巻末に登載し、本文中では、主として各個動作、訓練に関する条文を取り上げ、写真と解説文で視覚的に理解できるようにしました。また、各訓練にあっては全体の流れがつかめることが重要なため、指揮者の動きを図解するなどの工夫をしております。
また近年は、市町村合併も影響して消防の広域化が進められております。ために従来に増して中隊訓練の必要性が高まっています。本書では、「通常点検」の章で、「小隊の通常点検」のほかに、中隊縦隊、中隊横隊による通常点検を取り上げ、こうした新しい動きにも対応しています。
本書により全国の消防職・団員が消防訓練礼式を十全に理解され、よりよく運用されることを祈念いたします。
平成21年3月
北海道消防訓練礼式研究会