この小冊子では、ストーカーやDVといった女性が被害者となる危険や犯罪から身を守るため実践できる防犯対策をイラストやチャートを用いて解説しています。
また、犯罪機会論に基づく“危険な場所”の代表的な例を写真で紹介、解説。自らの生活環境内で危険な場所はどこか分かる内容となっています。
ぜひ、この小冊子をお使いいただき、危険回避を身に付け、安全な日々をお過ごしください。
女性は「犯罪弱者」と言われています。つまり、犯罪者から狙われやすく、抵抗しにくい存在なのです。しかしそれでも、被害に遭わないことは十分可能です。ただしそのためには、犯罪機会論を知らなければなりません。
犯罪学では、人に注目する立場を「犯罪原因論」、場所に注目する立場を「犯罪機会論」と呼んでいます。犯罪原因論が「なぜあの人が」というアプローチから、動機をなくす方法を探すのに対し、犯罪機会論は「なぜここで」というアプローチから、チャンスをなくす方法を探します。つまり、動機があっても、犯行のコストやリスクが高くリターンが低ければ(=犯罪の機会がなければ)、犯罪は実行されないと考えるわけです。
この小冊子では、犯罪機会論に基づいて、生活習慣レベルで犯罪者に犯罪の機会を与えない方法が述べられています。犯罪者から狙われにくい生活パターンとは何か。犯罪者と出会う確率が低い場所はどこか。そうした知識を獲得することこそ、女性にふさわしい防犯活動です。ぜひ、すぐにでも実践できる危険回避の手法を身につけて、安全な日々を楽しんでください。
小宮 信夫