誇り・愛着・共感 あなたの「まち」は愛されていますか?
読売広告社実施のシビックプライド・ランキング初公開!!
子供の頃、電車から眺めるまちが好きだった。
窓の外をすごい速さで流れていく何の変哲も無い街並みや田園風景を眺めているだけで、不思議と気分が高揚した。窓の外には、私の知らないまちがあり、そのまちには私の知らない人々が暮らしていて、私の知らないドラマがある。街並みの背後に隠れているひとりひとりの人生を空想することが楽しかった。そのまちに息づいているだろうひとがもたらす体温に五感を刺激され、それは自分の未だ知らない人生や未来に対する不安と憧れが混ぜこぜになった不思議な感覚だった。
まちのことを考えるとき、あの子供の頃の感覚が蘇る。ひとつとして同じ風景の無い車窓からの街並みはひとつとして同じではないひとりひとりの人生を受け止めている。
まちの主役はひと。
まちに物語を生み出す源泉も、ひと。
まちを面白くするのも、ひとである。
シビックプライドは、ひとのまちに対する想い(誇り、愛着、共感)を醸成すること。シティプロモーションはひとのまちに対する想いの源泉を探り、それを他のまちに対する優位ポイントとして拡散させ差別化につなげることである。ひとが起点になることに変わりがないのは、まちを形作っている源泉がひとだからである。
このまちに暮らしたらどんな人生が待っているのか。どんな幸せな暮らしに包まれるのか。大切にしたいどんな日常を送ることができるのか。子供の頃に感じた、未来への希望ともいうべき不思議なわくわく感を、まちはいつまでも持ち続けてほしい。
2019年2月
読売広告社 ひとまちみらい研究センター
榎本 元