平成22年、当時の上司から、「各係員、各自で課題を作り研究発表をしてください。中身は自由」との下命を受けました。
各隊員は、「緊急消防援助隊」や「酸欠・硫化水素等取扱者」などの資料を作成し発表しました。
私は、さてさて、何をしたものかと悩んだ挙句、そういえば、消防が作るマニュアルは難しくて、よく分からんな……などと、思っていました。
また、発表と言われても、困ったことにしゃべるのが上手ではありません。
ならば、マンガでも作ってしまおう。それを読んでもらおう、などと考えた次第です。
例えば「鉄道災害活動指針」。そのボリュームはとても膨大。
これは分からんぞ? じゃあ、我々が接する機会が多いパターンの鉄道災害(人身事故)を抜き出してみよう。マンガにして解説してみよう、といった感じです。
「加圧排煙(PPV)戦術」「交通救助 警戒筒先」等のマンガと一緒に発表しました。
すると上司から『東海望楼』(名古屋市消防局)(東海ブロックの機関誌)に投稿したら?
というお話を受け、そこから紆余曲折。
平成23年から、断続的に投稿を重ねることとなりました。そして、縁があって『月刊消防』(東京法令出版)さんに転載していただくこととなりました。
やるからには、勉強もしますし、いろいろな方の意見を聴く新しい機会をいただけました。その時間は非常に充実したものとなりました。
先輩から教えていただいたこと、現場で感じたこと、伝えたいことを、誌面に落としてきたつもりです。この内容が少しでも何かしら皆様の心の片隅に残れば幸いです。
令和元年6月
元田 陽介