“生きた防災知識”を子どもたちに伝えるために。
この1冊で、防災教育の企画立案から授業の実践・振り返りまで、
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災害発生時に最も大切なのは、とにかく自分の命を守ることであるが、それには、まずは幼い頃から、防災に関する知識を正しく習得することが必要となる。このため、既に我が国では、防災教育が盛んに行われており、学校においては、防災訓練をはじめとした、防災知識を習得するための取組がなされている。
災害の態様は、地形などの地理的条件に大きく左右されることから、各地域において、その地に合った“生きた防災知識”を習得することが肝要である。
防災教育において、この“生きた防災知識”を児童・生徒に伝えるためには、地域住民により構成され、地域の災害リスクを熟知する消防団員や自主防災組織員が、その防災教育に講師として参画することが最適解といえよう。
しかしながら、消防団員も自主防災組織員も、通常は学校で防災教育を行うことに慣れておらず、持っている防災知識を十分に伝えることが難しいのが現状である。
そこで、本書は、消防団員、自主防災組織員が、小中学校において防災教育を滞りなく行えるよう、具体的な授業の場面を複数想定し、そこに各消防団員、自主防災組織員が持つ知識を反映できるよう構成した。さらに、消防団や自主防災組織に関する基礎的な資料はもちろんのこと、授業中に児童・生徒に対して行う講評等のコメント例を掲載するなど、防災教育を行うための準備を全面的にサポートする内容となっている。また、消防団員、自主防災組織員と授業内容について調整を行う教職員に対しても、具体的にイメージできる内容としている。
災害はいつ何時発生してもおかしくない。本書が、消防団員、自主防災組織員による防災教育の実施の一助となり、未来ある児童・生徒が活きた防災知識を習得すること、そして、それが地域防災力の向上に寄与することを願っている。
令和5年7月
防災行政研究会 青野 洋