
6年ぶりの改訂で、令和7年の基本計画の改定を反映。
複雑化する緊急消防援助隊の制度と運用をまるごと理解できる!
5訂版の発行からおよそ6年の歳月が経過し、その間に能登半島地震や大船渡市林野火災等の甚大な被害をもたらした災害が発生した。その都度、全国各地から緊急消防援助隊が迅速に出動し、その使命を果たして、国民の期待に応えてきたところである。
令和7年3月には緊急消防援助隊の編成及び施設の整備等に係る基本的な事項に関する計画(基本計画)が変更され、登録部隊数を令和10年度までに7,200隊に増強するとともに、機能強化に向けた情報統括支援隊、安全管理部隊及び救急特別編成部隊の創設や、能登半島地震等の過去の災害の教訓を踏まえた部隊運用の強化など、質・量両面からの充実強化を図ることとされている。
今後発生が危惧される南海トラフ地震や首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震等の国家的な非常災害において、迅速かつ効果的な活動を行うためには、緊急消防援助隊の応援要請、受入れ等の受援力の強化及び緊急消防援助隊の対応力の向上や連携力の強化が重要である。そのためには、消防機関のみならず、都道府県や市町村の防災部局も緊急消防援助隊の制度・運用を十分に理解するとともに、実践的かつ効果的な訓練を実施し、検証することにより各種計画の不断の見直しに努めていく必要がある。
緊急消防援助隊の活動機会の増加を受け、都道府県及び消防機関の緊急消防援助隊に対する意欲・関心は高まっているところであるが、近年の災害における課題を踏まえた計画改正や要綱の改正が度々なされており、制度・運用が複雑化しているのも事実である。
本書は、緊急消防援助隊の事務に携わる消防本部の担当者や都道府県の担当者が、着任後であっても理解が進むよう、制度・運用を分かりやすく掲載するとともに、部隊編成、出動から引揚げまでの活動の流れに沿って編集している。また、制度を理解している隊長クラスであっても、災害時に傍らにあれば重宝されることだろう。
いつであろうと、災害は待ってくれない。拙書が消防防災に携わる方々の業務の一助となり、ひいては、災害による被害の軽減につながれば幸いである。
令和7年11月
防災行政研究会



