関連分野   消防・防災/警防  

5訂版
実戦NBC災害消防活動

編著/監修
編集 全国消防長会
編集協力 東京消防庁
体裁
B5判  336ページ
定価
3,410 円(消費税込み)
本体価格+税
3,100 円+税
ISBN
ISBN978-4-8090-2553-2
C3030 ¥3100E
発行日
令和6年8月15日
5訂版発行
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本書の特長

4訂版から発行から6年ぶりの改訂!

「令和5年度消防機関におけるNBC災害時の対応能力の高度化等検討会」開催後初めての改訂。
第1章の消防活動要領の改訂、7事例の追加、更新で40ページ増!!

  • 全国の消防本部における貴重なNBC災害事例を、活動時のカラー写真を交えて78件収録
  • NBC災害の基礎知識、具体的な消防活動要領について現場活動を踏まえて詳しく解説
  • 学術書や研究報告書にはない、現場の消防活動の要領も詳細に解説している他に類のない実用書

今改訂の概要

  • 第1章の消防活動要領を更新
  • 解毒剤自動注射器の使用判断、取り扱い要領を追加
  • NBC災害事例を新たに7事例追加
  • NBC災害訓練実施時の主な現示要領を新規追加

発刊にあたって

2001年9月11日アメリカで発生した同時多発テロ事件は、ニュースメディアを通じて全世界に配信され、我々にテロの脅威をまざまざと見せ付けました。また、最近では、ロンドンやインドでの爆破テロなど世界各国においてテロ事案が発生し、我国においても1995年3月地下鉄サリン事件が発生し多くの被害者を出しました。このような状況下、2004年6月には国民保護法制が整備され、有事における国民の生命の安全確保に関する任務は主として消防機関に課せられたところであります。

さらに、平時においても、核燃料施設での臨界事故をはじめとして特異な災害が発生し、従来の消防活動では対応できない事件・事故が続発しています。

一方、私たちは、日常生活において多くの化学物質等に囲まれて生活しており、それらを大量に取り扱う工場や運搬中の道路上において毒・劇物、危険物等の漏洩などの災害が発生しています。

このように、昨今ではNBC 災害はテロに起因するもののほかにも、日本全国どこにおいても起こりうるごく身近なものとなっています。

こうした現況を踏まえ、全国消防長会では東京消防庁をはじめ全国の消防本部にご協力をいただき、NBC 災害における消防活動の実践的必携書として本書を発刊するにいたったものであります。

本書の内容は、テロや日常に発生するNBC 災害活動時における消防活動上の留意事項、活動要領及び実際の災害事例で構成し、これらの災害に立ち向かう消防職員に、災害事例を通してその根拠となる基礎的な消防活動を示すことによって、類似災害に対する災害対応力の向上や二次災害の防止をはじめとする安全性の向上を図るものとしています。

本書は、この種の災害発生時に第一線に立って任務を遂行する消防職員や消防関係者にとり有益な手引きとして活用できる他に類の少ない参考書であると考えます。

発刊にあたり、東京消防庁の全面的な協力をはじめ全国の消防本部に多大な協力をいただくとともに、東京法令出版�蠅涼甘�者にご支援をいただきました。記して、感謝申し上げます。

本書が消防業務必携として、広く活用されることを念願するものであります。

平成19年3月

全国消防長会 会長


目次

  • 緒言
  • 第1章 NBC災害消防活動上の留意事項
    • 第1節 N災害時の消防活動要領
      • 第1 N災害消防活動の基礎知識
        • 1 N災害として取り扱う災害等
        • 2 「被ばく」と「汚染」
        • 3 被ばく防護と汚染防護
        • 4 隊員の被ばく・汚染管理のあり方
        • 5 放射線測定器の活用
        • 6 消防活動上の留意事項のまとめ
      • 第2 消防活動の原則
      • 第3 覚知時の措置(情報収集)
        • 1 原子力施設、RI物質取り扱い施設、X線使用施設、加速器使用施設の災害
        • 2 放射性物質輸送物の災害
      • 第4 N災害時の消防活動要領
        • 1 出動時の措置
        • 2 集結場所における措置
        • 3 現場到着時の活動
        • 4 放射線測定
        • 5 消防警戒区域等の設定
        • 6 要救助者の救出・救護
        • 7 汚染検査及び除染活動
        • 8 救急活動
      • 第5 消防活動の終了
      • 第6 安全管理
        • 1 被ばく管理
        • 2 放射線防護
        • 3 被ばく時の措置
      • 第7 原子力発電所災害時の活動要領
    • 第2節 B災害時の消防活動要領
      • 第1 B災害消防活動の基礎知識
        • 1 B災害として取り扱う災害等
        • 2 B災害の特徴
        • 3 病原体貯蔵・取り扱い施設の災害
        • 4 Bテロ
        • 5 白い粉事案
      • 第2 消防活動の原則
      • 第3 覚知時の措置
      • 第4 B災害時の消防活動要領
        • 1 出動時の措置
        • 2 集結場所における措置
        • 3 現場到着時の活動
        • 4 生物剤等の測定
        • 5 消防警戒区域等の設定
        • 6 要救助者の救出・救護
        • 7 除染活動
        • 8 救急活動
      • 第5 消防活動の終了
      • 第6 安全管理
        • 1 消防隊員の身体防護原則
        • 2 安全管理の原則
    • 第3節 C災害時の消防活動要領
      • 第1 C災害消防活動の基礎知識
        • 1 C災害として取り扱う災害等
        • 2 C災害の特徴
      • 第2 消防活動の原則
      • 第3 覚知時の措置
      • 第4 C災害時の消防活動要領
      • ケース1 特殊災害部隊が先着した場合
        • 1 出動時の措置
        • 2 集結場所における措置
        • 3 現場到着時の活動
        • 4 毒・劇物等及び化学剤等の測定
        • 5 消防警戒区域等の設定
        • 6 要救助者の救出・救護
        • 7 除染活動
        • 8 救急活動
        • 9 傷病者に対する神経剤解毒剤自動注射器の使用判断・取り扱い要領
      • ケース2 特殊災害部隊以外の隊が先着した場合
        • [1] 先着隊の初期活動要領
        • 1 活動の主眼
        • 2 対象とする災害及び部隊等
        • 3 出動時の措置
        • 4 現着時の措置
        • 5 初動対応
        • [2] 特殊災害部隊到着後の活動要領
        • 1 指揮支援への活用
        • 2 災害実態の把握
        • 3 ゾーニングと活動体制の確立
        • 4 除染体制の確立
        • 5 指揮分担
        • 6 傷病者に対する神経剤解毒剤自動注射器の使用
        • 7 汚染監視モニターの設置
      • 第5 消防活動の終了
      • 第6 安全管理
        • 1 消防隊員の身体防護原則
        • 2 安全管理の原則
        • 3 除染区域・危険区域で活動する隊員の時間管理(空気呼吸器のボンベ残圧管理)
        • 4 化学防護服の損傷防止
        • 5 熱中症の防止
        • 6 コミュニケーション手段の確保
        • 7 陽圧式化学防護服着装隊員の事故対応
      • 第7 消防活動中にC災害と判明した場合の対応
    • 第4節 NBC災害時の除染活動要領
        • 1 除染の対象事象
        • 2 除染活動の基本
        • 3 除染の実施体制
        • 4 具体的実施要領
        • 5 除染の効果
        • 6 除染資機材の例
        • 7 留意事項
    • 第5節 NBC災害時の現地関係機関との連携要領
        • 1 救助・救急搬送、救急医療体制連携モデル
  • 第2章 NBC災害事例
    • 第1節 化学物質による中毒・化学熱傷等
      • 第1 塩素
        • 事例1 プール施設での薬品混合による塩素ガス発生事故
        • 事例2 高圧ガス施設で発生した塩素漏洩事故
        • 事例3 プリント回路製造業の作業所内で発生した薬品混合による塩素ガス中毒事故
      • 第2 アンモニア
        • 事例4 アンモニア貯蔵庫内において配管作業中の作業員が漏洩物質で受傷した事故
        • 事例5 ワインクーラーの冷媒が漏れて室内に充満した事故
        • 事例6 水酸化アンモニウム漏洩事故
      • 第3 硫化水素
        • 事例7 硫化水素滞留現場における救助活動
        • 事例8 寒天製造工場の汚泥槽で発生した硫化水素中毒事故
        • 事例9 食品加工会社ピット内で発生したガス中毒事故
        • 事例10 薬品により発生した硫化水素による自損行為事案
        • 事例11 受傷者の除染不対応による医療関係者の曝露事案
      • 第4 一酸化炭素
        • 事例12 飲食店で複数のCO中毒者が発生した事故
        • 事例13 居酒屋で発生したCO中毒事故
        • 事例14 洋菓子店の厨房で発生したCO中毒事故
        • 事例15 樹脂製造工場CO中毒事故
        • 事例16 解体工事中の建物で発生したCO中毒の事例
      • 第5 二酸化炭素
        • 事例17 地下倉庫内でドライアイスを使用し意識消失した事故
        • 事例18 地下駐車場で二酸化炭素消火設備が作動した事故
      • 第6 ホスゲン
        • 事例19 同一事業所において短期間に2度ホスゲン漏洩が発生した事故
      • 第7 過酸化水素
        • 事例20 美術品の補修作業中、化学熱傷を負った事故
        • 事例21 大型フォークリフトの転倒による60%過酸化水素の漏洩事故
      • 第8 強酸
        • 事例22 運送会社配送センター内で発生した硫酸人身事故
        • 事例23 何者かに硫酸をかけられ受傷した事例
        • 事例24 トラックの荷台から塩酸が流出した事故
        • 事例25 トンネル内で発生した塩酸流出を伴う交通事故での救助活動
        • 事例26 大型タンクローリーからの塩酸流出事案
        • 事例27 屋外タンクからの塩酸の漏洩
      • 第9 アルカリによる化学熱傷
        • 事例28 次亜塩素酸ナトリウムの漏洩による受傷事故
        • 事例29 地中に埋設されたアルカリ性廃液による受傷事故
        • 事例30 生石灰の水溶液によって活動中の消防隊員が受傷した事例
      • 第10 危険物・有機溶剤
        • 事例31 開放型タンク内部を清掃中に塗料剥離剤(ジクロロメタン)により受傷した事故
        • 事例32 ガソリン中毒の受傷者を扱った救急事例
        • 事例33 航空機事故での積載燃料漏洩による二次災害対策
        • 事例34 工場内で発生したブチルフェノール漏洩事故
        • 事例35 地震によるトリクロロエチレン漏洩事故での救助活動
      • 第11 農薬・殺虫剤
        • 事例36 農地近辺の住宅地で発生したクロルピクリン中毒事故
        • 事例37 交通事故によるクロルピクリン流出事故
        • 事例38 自宅で農薬を服用した受傷者の搬送に伴う救急隊員等の有機リン中毒事故
        • 事例39 リン化アルミニウム燻蒸剤による中毒事故
        • 事例40 殺虫剤により多数の受傷者が発生した事故
      • 第12 ハロン消火設備の作動
        • 事例41 駅舎地下機械室の火災(ハロン消火設備作動)事例
        • 事例42 地下駐車場のハロン消火設備が作動した事故
      • 第13 テロ・意図的事案(疑い含む。)
        • 事例43 地下鉄サリン事件
        • 事例44 地下鉄車両内で撒かれた液体で乗客が受傷した事故
        • 事例45 新交通システム車内で塩酸がまかれた事故
        • 事例46 駅ホームに停車中の電車内床面の液体からの異臭
        • 事例47 催涙スプレーにより多数受傷者が発生した事故
        • 事例48 路上にて強アルカリの液体をかけられ受傷した事例
      • 第14 毒・劇物等の危険性を有する火災
        • 事例49 めっき工場火災で化学熱傷が発生した事例
        • 事例50 モノクロロ酢酸を積載したトラックの車両火災
      • 第15 混触・反応による爆発等
        • 事例51 研究施設でアジ化ナトリウムと酢酸エステルの混合によりフラスコが破裂した事故
        • 事例52 化学反応した薬品が飛散し工場従業員が受傷した事故
        • 事例53 高校の理科室で濃硫酸と硝酸カリウムが混合して爆発した事例
        • 事例54 大学実験室で異常反応により臭素ガスが発生し、重症者が発生した事故
        • 事例55 難燃剤製造工場敷地内で塩化ホスホリルが漏洩し、塩化水素ガスが発生した事故
        • 事例56 大学実験室内で有毒ガスに曝露し受傷した事故
      • 第16 掘削作業中のガス発生等
        • 事例57 サッカー場(改装中)の整地作業中に発生した危険排除事案
        • 事例58 住宅街の新築工事現場における有害物質発掘事故
        • 事例59 道路掘削工事中に発生した黄リンの自然発火
      • 第17 その他
        • 事例60 飲食店内で多数傷病者が発生した異臭事案(フロン中毒疑い)
        • 事例61 遊技施設内での異臭による集団災害
        • 事例62 ヒスタミン中毒の集団発生
        • 事例63 回収したゴミからの異臭
        • 事例64 水素ステーションにおいて水素ガス漏洩が疑われた事例
    • 第2節 放射性物質・原子力に関する災害
      • 第1 放射性物質関係
        • 事例65 火災調査に出向した隊員が放射能汚染検査を受けた事例
        • 事例66 火災建物内にウラン鉱石があった事例
      • 第2 原子力関係
        • 事例67 核燃料加工施設で発生した臨界事故
        • 事例68 原子力発電所蒸気噴出事故
        • 事例69 地震、津波による原子力発電所の事故
    • 第3節 B災害と疑わしい災害
        • 事例70 地下鉄車内で白い粉がまかれた危険排除
    • 第4節 特殊火災
        • 事例71 博物館爆発火災事故
        • 事例72 製油所屋外タンク火災における消火活動(その1)
        • 事例73 製油所屋外タンク火災における消火活動(その2)
        • 事例74 タイヤ製造工場火災
        • 事例75 危険物移送車両の積荷(ガソリン)に引火した火災事例
        • 事例76 廃油地下タンク貯蔵所の爆発火災
        • 事例77 アルミニウムから出火した火災
        • 事例78 アクリル酸製造設備の爆発火災事故
  • 〔参考1〕主なNBC関連測定器
  • 〔参考2〕訓練実施の主な現示要領
  • 参考文献
  • 事例執筆協力一覧

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