関連分野   警察・司法/交通  

事例から学ぶ交通事故事件

編著/監修
山崎 俊一 著
体    裁
B5判  280ページ
本体価格+税
2,800円+税
 ISBN
ISBN978-4-8090-1290-7
C3065 \2800E
発 行 日
平成25年2月20日
初版発行
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本書の特色

  • 交通事故鑑定の第一人者である著者の貴重な経験から37事例を厳選
  • 二輪車事故、四輪車事故はもちろん、自転車事故、タイヤバースト事故など多彩な事例を収録
  • 事例ごとに警察の初動捜査、検察の対応、判決まで一連の流れを掲載
  • 待望のオールカラー!事故の真相解明に至るまでの鑑定の経過を、写真・図版を交えて分かりやすく解説

交通事故は,永らく,意図しないにもかかわらず起こしてしまう,いわゆる過失犯として扱われてきたが,飲酒や高速度走行による制御不能などの悲惨な事件が起こったことにより,平成13年に刑法が改正され,従来の過失犯より重い危険運転致死傷罪が適用されるようになった。危険運転については,その適用の可否が非常に難しいのが現状である。裁判員制度の採用によって,最近の司法の判断の結果は,従来の判例に照らして,より重い刑罰が科せられる傾向がみられる。つまり,一般の人たちがより重い刑を望んでいるとみることができる。

日本では,交通事故鑑定に対して公的な機関による認定制度がないため,自称鑑定人が多数存在している。鑑定というと,一般には,公明正大で,客観的な証拠から鑑定してくれるものと信じられているが,疑問に感じる鑑定書も少なくない。

社会正義に照らし,公明正大な鑑定でなくてはならないし,司法の判断も公明正大とは言えない鑑定に真実がゆがめられ正しい判断を見失うことがあってはならない。

司法が正しく判断できるためには,警察の適正な捜査が不可欠である。警察の適正な捜査に基づいて,検察が起訴し,司法が真実を見極めて,適正な処罰を下すことが期待されている。

本書は,交通事故事件の真実をいかに明らかにするかを理解していただくために,著者がこれまでに鑑定した事故事件の事例について,事故事件の発生,警察の捜査,検察の起訴,司法の判断の順に分かりやすく記載した。この中には,被告人及び弁護側の主張についても記載した。

本書の構成は,歩行者事故,二輪車対四輪車の事故,四輪車同士の事故,自転車事故,ひき逃げ事件,タイヤバースト事故,その他の事故として,分かりやすく区分した。

平成25年1月

山崎 俊一


目次

★=危険運転致死傷罪の事例を示す。
  • 第1章 歩行者事故
    •  
      • 事例1−1■検察審査会による不起訴不当事件
      • 事例1−2■殺害するために自動車で歩行者をはねて逃走した事件
      • ★事例1−3■被害者の飛翔距離から衝突速度を求めた事例
      • ★事例1−4■目撃者不在の歩行者事故
  • 第2章 二輪車対四輪車の事故
    •  
      • 予備知識■二輪車事故解析のポイントについて
      • 事例2−1■間違いやすい二輪車の衝突形態事例―真横から衝突したか,斜め正面から衝突したか―
      • 事例2−2■捜査が長引いて逆送対象になったバイク事故事件
      • 事例2−3■四輪車が後方不確認で車線変更して起きた追突事故
      • 事例2−4■スクールバス運転者が事故当初前方不注視による追突を認めていたが,後に否認した事件
      • 事例2−5■直進自動二輪車と軽四輪車右折時の事故―停止中に自動二輪車に衝突されたか否か―
      • 事例2−6■スリップ痕が問題となった直進自動二輪車と右折普通乗用車の衝突事故の速度鑑定
      • 事例2−7■直進自動二輪車が右折普通乗用車に高速度で衝突したと鑑定された事件
      • 事例2−8■右折する乗用車と直進する二輪車の事故鑑定の信頼性が問題となった事例
      • 事例2−9■白バイとスクールバス事故
  • 第3章 四輪車同士の事故
    •  
      • 事例3−1■正面衝突事故―どちらがセンターラインを越えたか―タイヤ痕が解明
      • 事例3−2■センターラインをオーバーしたのは被告人車両か被害車両か―衝突地点が争われた事例―
      • 事例3−3■衝突死亡事故―いずれの衝突によって死亡したか―
      • 事例3−4■車線をはみ出した相手を避けたために正面衝突した事故か
      • ★事例3−5■福岡・飲酒追突3児死亡事件
      • ★事例3−6■無免許運転が危険運転となった衝突事故
  • 第4章 自転車事故
    •  
      • 予備知識1■自転車事故解析
      • 予備知識2■自転車の飛び出し事故
      • 事例4−1■自転車と自動車の出会い頭衝突事故
      • 事例4−2■事故当初自動車運転の過失を認めていた被疑者が否認に転じた自転車事故
      • 事例4−3■検察審査会による不起訴不当の自転車事故
      • 事例4−4■自転車と歩行者の衝突事故
  • 第5章 ひき逃げ事件
    •  
      • 予備知識1■車両による人体乗り上げと轢過の認識性
      • 予備知識2■轢過の形態と印象状況
      • 事例5−1■死亡ひき逃げ事件―高速道路における接触横転事故―
      • 事例5−2■リヤカーをひき逃げした捜査事例―タイヤ痕の見分と捜査―
      • 事例5−3■被告人が強く否認したひき逃げ事件の裁判
  • 第6章 タイヤバースト事故
    •  
      • 事例6−1■東名高速トレーラ横転事故
      • 事例6−2■バーストによって被告人車両がスピンしたか否か― 一審無罪事件―
      • 事例6−3■超大型タイヤのバースト事故
      • 事例6−4■タイヤのパンクが事故の原因か否か裁判で争われた事例
      • 事例6−5■タイヤのバーストによる横転死亡事故―バースト後の運転者の走行―
  • 第7章 その他の事故
    •  
      • 事例7−1■接触事故の有無を決める痕跡の捜査
      • 事例7−2■二人乗り原付の運転者特定
      • 事例7−3■荷台から被害者が落下した事故
      • 事例7−4■運転者の特定が裁判で問題となった四輪車の自損事故
      • ★事例7−5■危険運転致死罪の適用―タイヤ痕から判明した超高速事故―
      • 事例7−6■太鼓橋でジャンプを楽しんだために起きた衝突事故

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