適正・迅速な職務執行のための"生きた教訓"が満載!
〜捜査研究 臨時増刊号〜
判例から学ぶ 捜査手続の実務U −任意活動・任意捜査、逮捕・押収、自首、接見交通、訴因の特定編−

実務判例研究会/編著
B5判/282ページ 

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2004年臨時増刊号「捜索・差押え、違法収集証拠排除法則編」はこちら
2006年臨時増刊号「取調べ、近時の重要論点(被害・犯行再現状況書証の証拠能力、接見交通、防犯ビデオ等)編」はこちら
本書の特色
任意捜査、逮捕・押収、接見交通等において、適正・妥当な職務執行を行うための指針となるべく、実務に不可欠な35判例を厳選して収録。
<登載したテーマの例>
機会提供型おとり捜査が任意捜査として許容されるための要件
任意活動・任意捜査において様々な態様でなされた有形力行使等の適否
写真撮影・ビデオ録画等の行為の適否
逮捕手続(現行犯逮捕、緊急執行、留置の必要性)や押収手続(尿の押収、押収品目録記載)の適否
親告罪にいう「犯人を知った時期」
弁護人の被疑者の接見等の指定における「捜査の必要があるとき」
II それぞれの裁判例について、実際の捜査実務に役立つように、裁判所の判断の背景事情となる「事案の概要」を詳細に紹介し、より実務的な観点の解説を加えた充実の内容。
発刊にあたって(抜粋)
 判例(最高裁判例に限らず、広く下級審裁判例も含む。)は、実務上様々な局面で生じた衝突に対し、被疑者の人権保障と事案の真相究明、また、刑罰法令の適正・迅速な適用実現(刑訴法1条)との相克のなかで生まれた所産であり、警察実務にとって生きた教材である。警察実務は、まさにこれらの判例を教訓として、そして判例の見解に即して動いているといっても過言ではない。
 このように、判例の重要性はいうまでもないことであるが、ここ数年は犯罪認知件数が年間270万件を超え、治安情勢は重大な局面にあり、現在その治安再生を図るべく、諸々の警察活動が積極的に展開されていることから、まさに実務の現場は多忙を極めており、判例の重要性を認識していても、その詳細までひもとく余裕のないのもまた事実である。
 そこで、本編では、警察実務に重要不可欠な、あるいは参考となる判例35例を選別し、裁判所の判断の背景事情となる事案の概要を詳しく紹介した上で、実務的な観点から解説を加えたものである。
 なお、前編T及び本編Uで取り上げることのできなかった判例については、引き続き、「通常・緊急・現行犯逮捕、取調べ、証拠法編」として、続編の発刊を予定している。

本書の構成
 大麻樹脂密売を企図している者を対象に行われたおとり捜査の適否が争われた事案
○ 直接の被害者がいない薬物犯罪等の捜査において、通常の捜査方法のみでは摘発が困難である場合に、犯罪を行う意思があると疑われる者を対象におとり捜査を行うことは、任意捜査として許容されるとした事例
<最高裁平成16年7月12日第一小法廷判決 判時1869>
など、計6事例を掲載
 任意活動・任意捜査において有形力の行使等の適否が争われた事案
○ 任意捜査において許容される限度内の有形力の行使が認められた事例
<最高裁昭和51年3月16日第三小法廷決定 判時809>
○ 職務質問及び交通の危険防止のため自動車の窓から手を差し入れエンジンキーを回転してスイッチを切り、運転を制止した行為が適法とされた事例
<最高裁昭和53年9月22日第一小法廷決定 刑集32巻6号>
○ 違法な任意同行に引き続く取調べにより得た自白及びその後の緊急逮捕、勾留中になされた自白の証拠能力が否定された事例
<仙台高裁秋田支部昭和55年12月16日判決・確定 判時1001>
○ 職務質問に伴う任意同行に引き続いての所持品検査の際、被疑者が覚せい剤入りのビニール袋を口中に入れて隠匿しようとしたのを実力で制止した措置が適法とされ、証拠能力が肯定された事例
<東京高裁昭和61年1月29日判決・確定 判時1184>
○ 交通整理等に当たっていた警察官につばを吐きかけた者に対して職務質問のためその胸元をつかみ歩道上に押し上げた警察官の行為が適法な職務執行に当たるとされた事例
<最高裁平成元年9月26日第二小法廷決定 判時1357>
○ 任意同行後、退去申出に応ずることなく約8時間留め置いた行為は任意捜査の域を超える疑いが極めて強く、適法な捜査とはいえないが、押収された覚せい剤等の証拠能力は認められるとされた事例
<広島高裁平成8年4月16日判決・確定 判時1587>
など、計10事例を掲載
 写真撮影・ビデオによる撮影録画行為の適否が争われた事案
○ 犯罪捜査のため個人の容ぼう等の写真撮影が許容される限界
<最高裁昭和44年12月24日大法廷判決 判時577>
○ 自動速度監視装置による速度違反車両運転者及び同乗者の容ぼうの写真撮影が許容されるとした事例
<最高裁昭和61年2月14日第二小法廷判決 刑集40巻1号>
など、計3事例を掲載
 逮捕手続 (現行犯逮捕、緊急執行、留置の必要性) の適否が争われた事案
○ 職務質問の継続のため、駐車違反車両を停止させる措置及び公務執行妨害罪による現行犯逮捕が違法であるとされた事例
<奈良地裁平成3年3月27日判決・確定 判時1389>
○ 被疑者の留置の必要性を判断する上において、合理的根拠が客観的に欠如していることが明らかであるにもかかわらず、あえて留置したと認め得るような事情がある場合に限り、違法の評価を受けるが、本件はそのような事情はなかったものとされた事例
<最高裁平成8年3月8日第二小法廷判決 民集50巻3号>
など、計3事例を掲載
 押収手続 (尿の押収、押収品目録記載) の適否が争われた事案
○ 押収品目録交付書の記載内容の違法等を理由に差押処分が取り消された事例
<東京地裁八王子支部平成9年2月7日決定・確定 判時1612>
など、計2事例を掲載
 自首が成立するか否かが争われた事案
○ 身柄拘束中にけん銃の隠匿場所を述べ捜索にも立ち会った結果、けん銃が発見された場合、銃砲刀剣類所持等取締法の自首が成立するとされた事例
<東京高裁平成7年4月27日判決・確定 判時1550>
○ 犯人がいまだ捜査機関に自己の犯罪事実が発覚する前に自ら捜査機関に出頭していれば、捜査員不在等の事由により申告できなかった場合でも自首が成立するとされた事例
<東京高裁平成7年12月4日判決 判時1556>
○ 所持罪の単純一罪を構成する覚せい剤の一部が発覚した後、残余の一部について捜査機関に自ら所持の事実を申述しても自首は成立しないとされた事例
<東京高裁平成12年2月24日判決・確定 判時1738>
など、計5事例を掲載
 親告罪にいう「犯人を知った」日の時期をめぐり争われた事案
○ 刑訴法第235条第1項(告訴)にいう「犯人を知った」の意義
<東京地裁平成13年11月2日判決・確定 判時1787>
 弁護人等との接見等、特に 「捜査のため必要があるとき」 をめぐり争われた事案
○ 弁護人から被疑者との接見の申出があった場合に捜査機関のとるべき措置
<最高裁昭和53年7月10日第一小法廷判決 民集32巻5号>
○ 同一人につき被告事件の勾留とその余罪である被疑事件の逮捕、勾留とが競合している場合における刑訴法第39条第3項の接見等の指定権を行使できるか
<最高裁昭和55年4月28日第一小法廷決定 刑集34巻3号>
○ 弁護人から被疑者との接見の申出があった場合に捜査機関のとるべき措置(刑訴法39条3項の規定にいう「捜査のため必要があるとき」の解釈)
<最高裁平成3年5月10日第三小法廷判決 民集45巻5号>
○ 刑訴法第39条第3項本文の規定は、憲法第34条前段、第37条第3項、第38条第1項に違反しない(弁護人から被疑者との接見の申出があった場合に捜査機関のとるべき措置)
<最高裁平成11年3月24日大法廷判決 民集53巻3号>
○ 弁護人となろうとする者から被疑者の逮捕直後に初回の接見の申出を受けた捜査機関が接見の日時等の指定に当たってとるべき措置
<最高裁平成12年6月13日第三小法廷判決 民集54巻5号>
など、計7事例を掲載
 外観の不審の有無にかかわりなく行う一斉交通検問の適否が争われた事案
○ 交通違反の予防、検挙を目的とする交通取締りに際して行う自動車の一斉検問が適法とされた事例
<最高裁昭和55年9月22日第三小法廷決定 刑集34巻5号>
10 相手方の同意を得ないで会話を録音したテープの証拠能力が争われた事案
○ 相手方の同意を得ないで相手方との会話を録音したテープの証拠能力が認められた事例
<最高裁平成12年7月12日第二小法廷決定 刑集54巻6号>
11 訴因の特定をめぐり争われた事案
○ 覚せい剤の自己使用事案につき訴因の特定性を欠くものではないとされた事例
<仙台高裁秋田支部昭和56年11月17日判決・確定 判時1027>

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