井内 顯策 | 小川 賢一 | 北原 一夫 |
高森 高徳 | 錦織 聖 | 阪井 博 |
中村 孝 |
本書は,編著者が法務省の研究・研修機関である法務総合研究所の研修第二部長をしていた当時,共に種々の捜査・公判上の問題を討議・研究した教官(検事)たちの協力を得て,捜査の現場で問題となる事柄についての考え方や解決のための方策を改めて考究し,取りまとめたものである。
編著者も含め各自の様々な捜査・公判経験を踏まえ,机上の議論は廃し,できる限り捜査・公判の実践の場で役立つよう工夫したつもりである。
また,自首の成否に関する東高判平17.3.31及び東高判平17.6.22,被害状況の再現及び犯行状況の再現結果をまとめた被害状況再現実況見分調書及び犯行状況再現報告書の証拠能力に関する最決平17.9.27,医師による同意・承諾のない採尿行為とその結果を警察に通報したことの適法性に関する最決平17.7.19などの最近の判例や裁判例についても考察を加えた。
実際の捜査で問題となる論点はほとんど網羅し得たと考えている。
本書が捜査の第一線で奮闘する警察官及び検察官のなにがしかのお役に立てれば幸いである。
平成20年10月
編著者