関連分野   消防・防災/警防  

実戦CBRNeテロ・災害対処
事故・事件・テロでのよりよき現場対応のために

編著/監修
事態対処研究会 編著
体裁
B5判  208ページ
定価
2,750 円(消費税込み)
本体価格+税
2,500 円+税
ISBN
ISBN978-4-8090-2450-4
C3031 \2500E
発行日
平成30年6月1日
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本書の特長

テロ等大規模災害時における多機関連携・現場対応解説書の決定版!

  • テロ等大規模災害時における現地調整所の意義や各機関の心得を解説。
  • 地方公共団体、事業者等の対応に加え、メディアからの視点による広報、報道対応についても解説。
  • 被災者の身元確認の流れや被害者家族の支援対応を解説。
  • テロや武力攻撃事態となる場合の法的根拠や手続の流れを解説。
  • 警察、消防、自衛隊、地方公共団体、医療機関など、各分野の第一人者がわかりやすく解説。

事態対処研究会メンバー

奥村  徹
(日本中毒情報センターメディカルディレクター)
勝間 基彦
(徳島県)
河本 志朗
(日本大学危機管理学部教授)
高坂 哲郎
(日本経済新聞編集委員)
國府田洋明
(帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科准教授)
鈴木 澄男
(東京消防庁 OB)
富永 隆子
(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所被ばく医療センター医長)
中島 一敏
(大東文化大学スポーツ・健康科学部健康科学科教授)
中村 勝美
(陸上自衛隊OB)
三好 和人
(東京消防庁OB)
村上 典子
(神戸赤十字病院心療内科部長)
本村あゆみ
(国際医療福祉大学医学部法医学講師)
吉永 和正
(協和マリナホスピタル院長)

発刊に寄せて

近年、イスラム過激派によるテロ災害、とりわけ一般市民を狙った無差別テロが世界各地で発生しており、我が国においても、いつこうしたテロ災害が発生しないとも限らない情勢となっている。

我が国では、2020年に東京オリンピック・パラリンピック、その前年の2019年にはラグビーワールドカップ2019大会を控えており、こうした世界中のメディアの注目の的であるビッグスポーツイベントが、テロリストにとっても自らの政治的あるいは宗教的立場をアピールする格好の場ともなっている。過去のオリンピックの歴史を見ても、ミュンヘンオリンピックでの選手団を人質としたテロ事件やアトランタオリンピックでの爆弾破裂事件の発生など、オリンピック等のビッグスポーツイベントを舞台としたテロ事件発生の蓋然性は高いといえよう。我が国ではイスラム過激派によるテロ事件はいまだ発生していないものの、海外では既に邦人を標的としたテロ事件は何件も発生しており、また、イスラム過激派も我が国を名指しでテロの対象国としている。

これらに加え、北朝鮮は、度重なるミサイルの発射実験や核実験を重ねており、その言動とも相まって我が国の安全にとって重大な脅威となっている。

こうした情勢下において、我が国においてもCBRNe(化学兵器、生物兵器、放射性物質、核兵器、爆発物)による事案発生のリスクは高まっており、いつ起こるか予断を許さないCBRNe事態の発生に備えて不断の努力を続けていくことは極めて重要である。

我が国は、既に世界に先駆けて化学兵器を使用したテロである松本サリン事件及び東京地下鉄サリン事件を経験した。事件発生時の混乱と体制、装備面での遅れの反省から、爾来、警察、消防、自衛隊、地方公共団体、医療機関などの関係機関の努力により、装備面、運用面での体制の強化が行われてきた。また、国民保護法の制定や国がリードしてのCBRNeの脅威を想定した国民保護訓練が地方公共団体や関係機関とともに行われてきたが、その訓練での課題の一つが関係機関の連携の鍵となる現地調整所である。

CBRNe事態の発生を受けて、一刻も早く事態を掌握し、関係機関の迅速な初動活動や連携を効率的に行うためには、現地調整所がどのような役割を果たすべきなのか、現地調整所では関係各機関は何をなすべきなのか、現地調整所の運営はどうあるべきなのか、現地調整所と国の危機管理センターとの関係はどうあるべきなのかを知るとともに、その適切な活動を実現できるかどうかは、国及び現地で迅速かつ効率的な事態対処活動を行うためにも避けて通ることのできない課題である。

いつ起こるか分からない未経験の緊急事態が発生した場合に、適切に対処することは極めて困難なことのように思えるが、唯一この困難な事態に立ち向かう方法がある。その一つは、未経験の緊急事態であっても、それに遭遇したときには自らが何をなすべきかをあらかじめ学んで知ることであり、もう一つは、緊急事態が発生したことを想定して実際に訓練を行うことである。

本書は、CBRNeの脅威を知るとともに、事態発生に際してそれぞれの関係機関が行うべき役割、そして、関係機関の連携と効率的活動を実現するための現地調整所のあり方を学ぶ上で極めて有益かつ有意義な書である。

読者各位が、本書から、CBRNeの脅威発生時に自らが行うべき役割を確認するとともに、現地調整所の役割を理解し、実際の訓練の場で反復実践して、いつ起こるとも知れないCBRNeの脅威に備えていただくことを切に願うものである。そして、訓練は実戦のごとく、実戦は訓練のごとく行われることを心から期待するものである。

平成30年4月

元内閣危機管理監・東京大学客員教授

伊藤 哲朗


目次

  • 序 章 テロ災害と多機関連携〜本書の意図するところ〜
  • 第1章 テロ災害の本質
  • 第2章 現地調整所から見たテロ災害発生時の各機関の役割
    • 第1節 総論
    • 第2節 警察
    • 第3節 消防
    • 第4節 地方公共団体
    • 第5節 医療機関
    • 第6節 事業者
    • 第7節 自衛隊
    • 第8節 専門機関
  • 第3章 テロ災害対応とメディア
  • 第4章 CBRNeテロ災害の基本的形態と対処要領
    • 第1節 総論
    • 第2節 Cテロ災害
    • 第3節 Bテロ災害
    • 第4節 NRテロ災害
    • 第5節 Eテロ災害
  • 第5章 現地調整所の運営〜現地調整所的な機能、現地合同調整所からのつなぎ目なき運営とは〜
  • 第6章 テロ災害での死者とその家族への対応
    • 第1節 災害時の検案、身元確認作業のために各機関が配慮すべきポイント
    • 第2節 DMORT(災害死亡者家族支援チーム)
  • 第7章 テロ災害の訓練手法
  • 第8章 テロ等の災害時における国民保護と関連法令
  • 第9章 用語解説

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