これまで長年にわたりご活用いただいた「訓練指導マニュアル」が大幅にリニューアル。全ページカラーになってより分かりやすくなりました。「訓練統制マニュアル」を新たに登載して部下指導、訓練実施のための知識、技能が満載です。
〈訓練指導マニュアル〉
なぜ訓練をするのか?
それは「助けを求めている人を救うため」である。
人を救うためには何が必要か?
それは「精強な部隊作り」である。
精強な部隊を作るためには、どうすればよいのか?
それは「自ら考え、判断し、適切に行動できる隊員」を育てることである。
訓練指導方法に「答え」はない。答えとは何かをあえて挙げるとするならば、それは隊員が確かに育ったという「結果」である。
自らの人生経験・理論に基づいた訓練を実践し、それが正しかったのかチェックし、改善していくことで、己が成長し、部隊が成長する。それが「精強な部隊作り」への第一歩である。
〈訓練統制マニュアル〉
「同じ災害はない」と言われているように、災害現場は千差万別であり、「火災」においても、気象、街区の構成、建物構造、家具等の配置によって、全く同じ火災性状にはならない。千差万別である実災害を、現示旗で完全に表現することは極めて困難である。再現は困難であることを前提とした上で、消防活動技術訓練に臨まなくてはならない。
実災害に即した訓練を実施するためには、想定を作る者、現示する者及び訓練を実施する者が共通の認識で臨む必要がある。
本書は、心理学及び科学的根拠に基づく効果的な訓練指導方法を示し、訓練指導者の効果的な訓練の推進及び定期的な自己点検に活用することを目的とした第 Ⅰ部「訓練指導マニュアル」と、訓練における統一事項及び具体的任務を示すことで、より実災害に即した現示及び効果的な消防活動技術訓練の実施を目指すことを目的とした第 Ⅱ部「訓練統制マニュアル」で構成されている。
令和3年6月
東京消防庁 警防部救助課