コンパクト判例集の決定版!
広範な交通警察の関連判例の中から実務本位でセレクト!
特設サイト 「著者からのメッセージ」 に、本書著者 江原 伸一先生が 「はしがき」 には収まりきらなかった想いを寄稿いただいていますので、こちらもご覧ください。
現代の市民生活において、バスやトラック、乗用車などの自動車交通には大きな利便性があり、日常生活に欠かせない社会の基盤となっている。ところが、他方で飲酒運転などによって重大事故が引き起こされ、多くの人が巻き込まれる交通事故も発生している。交通違反取締りや交通事故の問題は、一般市民の大きな関心事である。交通に関連する法制度も、危険運転致死傷罪の導入や自動車運転死傷処罰法の立法にみられるように、大きな改正が度重なり行われている。
本書は、現場において交通警察に携わる実務家の参考となるよう、交通警察に関わる主要判例110件を選定し、「交通事犯の取締り」「交通事故事件の捜査」「危険運転致死傷事犯」「交通警察の諸問題」に大別して整理したものである。各判例については、判例理解のためのポイント、事案概要、判決(決定)要旨、解説を、見開き2頁にまとめている。参考となる関連判例も掲載している。
本書では、業務上過失致死傷罪から自動車運転過失致死傷罪、さらに過失運転致死傷罪への変遷など、最近における交通法制の大きな転換にかんがみ、読者の利便を図るため、適用罪名(関係違反)の項目を設け、当該判例で問われている交通に関係する罪名(違反)を簡記し、欄外にその根拠法条を記載している。
本書が、交通警察を担当する実務家の参考となれば幸いである。出版にあたり、東京法令出版の皆さんにお世話になった。厚くお礼申し上げたい。
平成29年7月
江原 伸一