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判例から学ぶ
捜査手続の実務IV

編著/監修
実務判例研究会/編著
体裁
B5判  224ページ
定価
1,886 円(消費税込み)
本体価格+税
1,715 円+税
ISBN
ISBN978-4-8090-1258-7
C3032 \1715E
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シリーズ


本書の特長

学校教養にも独習にも使いやすい、判例の手引の決定版!

  • 「現行犯逮捕・準現行犯逮捕」「備忘録等の証拠開示命令」「初動警察活動上の問題」「公道・店内でのビデオ撮影等」「捜索中に配達された荷物に対する捜索行為」など、実務に直結する21事例を厳選!
  • 裁判所の判断の背景事情となった「事案の概要」を詳細に紹介するとともに、捜査実務の視点(判例を踏まえ初動活動はどうあるべきか等)を重視し、分かりやすく解説! 自習用、捜査手続ゼミの教材としても最適です。
  • 「判決要旨」「判決(決定)」「解説」のいずれから読んでも理解しやすい構成!

発行にあたって

平成16年2月に捜査研究・臨時増刊号として「判例から学ぶ捜査手続の実務」(捜索・差押え、違法収集証拠排除法則編)、続いて平成17年2月に「判例から学ぶ捜査手続の実務供廖頁ぐ娚萋亜ηぐ嫣楮此逮捕・押収、自首、接見交通、訴因の特定編)、その後平成18年2月に「判例から学ぶ捜査手続の実務掘廖兵萃瓦戞近時の重要論点(被害・犯行再現状況書証の証拠能力、接見交通、防犯ビデオ等)編)を発刊したところ、好評をもって迎えられ、著者としても誠に慶びにたえないところである。


今回は、前刊号より数年間経ての発刊となり、読者の皆様にはご迷惑をおかけしたところであるが、この数年間に司法改革に絡んだ重要な判例が現れたことから、新たに「判例から学ぶ捜査手続の実務検廖文醜堡函塀犖醜堡函紡疂瓠最新重要判例・国家賠償請求事件編)を編んだものである。

今回取り上げた判例(裁判例)21件は、いずれも実務上も直面するであろう類似の事案に対し、擬律判断の指針(教訓)となるものを厳選したものである。


ことに、司法改革に伴う刑事訴訟法の一部改正中に盛り込まれた公判前(期日間)整理手続において問題とされた、犯罪捜査規範第13条規定の備忘録等の証拠開示命令に関する判例、さらには最近、犯罪捜査上犯人特定に極めて重要な役割を果たしている防犯ビデオに関し公道上・店内でのビデオ撮影等に関する判例、捜索中に配達された荷物に対する捜索行為に関する判例、被留置者に対する写真撮影・指紋採取等の根拠、さらには、違法収集証拠排除に関する判例など、いずれも実務上、重要な論点を含んだ事案を取り上げた。

また、現役世代の大量退職に伴う大量採用時代を本格的に迎え、世代交代に耐えうる即戦力たりうる警察官の教養が喫緊の課題となっているが、これらを念頭に今回は、実務上難しい判断を迫られることのある現行犯(準現行犯)逮捕に関する様々な重要かつ基本判例を取り上げ、できるだけ明快な解説を試みた。

さらに、警察における重点施策として掲げられている初動活動を迅速・的確に行うべく平成21年10月1日から「警察通信指令に関する規則」(国家公安委員会規則第9号)が施行されたように、まさに初動は警察の命である。

今回、その初動活動の教訓とすべく、大学院生殺害事件に係る損害賠償請求事件(この事件につき、最悪の結果となった最大の原因は、警察官の現場到着の遅さである。大きな問題点は、幹部の判断力の悪さと現場の執行力の弱さであり、その前提として、関係警察官の間での重要情報共有の欠如と指揮官の不在がある(「捜査指揮」岡田薫著)と分析された。)等を詳細に取り上げた。


このように編集の方針は、前3編と同様である。判例(最高裁判例に限らず、広く下級審裁判例も含む。)は、実務上様々な局面で生じた当事者との衝突に対して、被疑者の人権保障と事案の真相、また刑罰法令の適正・迅速な適用実現(刑訴法1条)との相克のなかで生まれた所産であり、警察実務にとって生きた教材である。

警察実務は、まさにこれらの判例を教訓として、また判例の見解に即して展開しているといっても過言ではない。

しかし、実務の現場は様々な事件・事故を抱え、日々多忙を極めており、判例の重要性を認識しつつも、その詳細までひもとく余裕がないのもまた事実である。

そこで、上記のかかる観点から重要論点等について、裁判所はどのような判断を示し、それを踏まえた実務(捜査手法)はどうあるべきかなど、警察実務に不可欠な項目を選定し、裁判所の判断の背景事情である[事案の概要]をより詳しく紹介し、実務的な観点から解説を加えるとともに、[判決要旨]、[判決]、[解説]のいずれから利用しても理解しやすいように工夫を加えて編んだものである。


現在、大量退職時代とこれに伴う後継者育成(伝承)、実務能力の向上等が課題となっているが、既刊を含めた本書がこれに少しでも寄与することができれば、望外の慶びである。

どうか、昼夜を分かたず活動している地域警察官をはじめ、日々生起する犯罪と向き合っている捜査員の方々が、絶えず本書を手元におき、類似の警察(捜査)活動に際し、適正な警察(捜査)活動に資することができれば幸甚に思うところである。

なお、今後とも引き続き続編(通常・緊急逮捕、最新重要判例編)の発刊を予定している。

平成23年5月吉日

実務判例研究会


本書の構成

  • 発刊にあたって
  • 第1 最新重要判例
    •  
      • ■取調べ警察官が犯罪捜査規範第13条に基づき作成した備忘録は、刑訴法第316条の26第1項の証拠開示命令の対象となり得るとされた事例
        〈最高裁平成19年12月25日第三小法廷決定 刑集61巻9号〉
      • ■警察官が捜査の過程で作成・保管するメモが証拠開示命令の対象となるか否かの判断は、裁判所が行うべきものであるとされた事例
        〈最高裁平成20年6月25日第三小法廷決定 刑集62巻6号〉
      • ■警察官が私費で購入したノートに記載し、一時期自宅に持ち帰っていた取調べメモについて、証拠開示が命じられた事例
        〈最高裁平成20年9月30日第一小法廷決定 刑集62巻8号〉
      • ■公道上・パチンコ店内でのビデオ撮影及び公道上のごみ集積所に排出されたごみを領置することが適法とされた事例
        〈最高裁平成20年4月15日第二小法廷決定 刑集62巻5号〉
      • ■被疑者方居室に対する捜索差押許可状により同居室を捜索中に被疑者あてに配達され同人が受領した荷物について同許可状に基づき捜索することができるとされた事例
        〈最高裁平成19年2月8日第一小法廷決定 刑集61巻1号〉
      • ■犯人特定等のために行われた容疑者の容貌等の写真撮影が適法とされた事例
        〈京都地裁平成2年10月3日決定(確定) 判時1375〉
      • ■被留置者に対する写真撮影、指紋採取、身体検査の可否、根拠、限界等が明示された事例
        〈大阪高裁平成6年10月28日判決 判タ868〉
      • ■弁護人から検察庁の庁舎内にいる被疑者との接見の申出を受けた検察官が同庁舎内に接見の場所が存しないため、いわゆる面会接見〈最高裁平成17年4月19日第三小法廷判決〉において、検察官および検察事務官が立ち会ったことが違法であるとはいえないとされた事例
        〈名古屋高裁平成19年7月12日判決 研修713ほか速報判例解説(2008年4月)〉
      • ■違法な任意同行時の状況を糊こ塗とした行為に対して違法収集証拠排除法則を適用し、無罪とされた事例
        〈宇都宮地裁平成18年8月3日判決(確定) 法学セミナー増刊 速報判例解説(2008年4月)ほか同月4日付け報道〉
  • 第2 現行犯(準現行犯)逮捕
    •  
      • ■刑訴法第212条第1項にいう「現に罪を行い終った者」に当たるとされた事例
        〈最高裁昭和31年10月25日第一小法廷決定 刑集10巻10号〉
      • ■刑訴法第212条第1項にいう「現に罪を行い終った者」と認められた事例
        〈東京地裁昭和42年11月22日決定 判タ215〉
      • ■警察官が事前の内偵等により得られた情報に基づき現行犯の存在を認知し得た場合、現行犯逮捕が可能であるとされた事例
        〈東京高裁昭和41年6月28日判決 判タ195〉
      • ■いわゆる内ゲバ事件に関して、腕に籠こ手てを装着していたり、顔面に新しい傷跡が認められるなど、刑訴法第212条第2項第2号ないし第4号に当たるものが「罪を行い終ってから間がないと明らかに認められる」とされた事例
        〈最高裁平成8年1月29日第三小法廷決定 刑集50巻1号〉
      • ■刑訴法第212条第2項第1号にいう「犯人として追呼されているとき」に当たるとされた事例
        〈東京高裁昭和46年10月27日判決 刑裁月報3巻10号〉
      • ■刑訴法第212条第2項第2号により現行犯人とみなされるためには、必ずしも逮捕の瞬間に同号掲記の物件を所持している必要はないとされた事例
        〈最高裁昭和30年12月16日第二小法廷判決 刑集9巻14号〉
      • ■刑訴法第212条第2項第3号にいう「身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき」に当たるとされた事例
        〈名古屋高裁平成元年1月18日判決 判タ696〉
      • ■刑訴法第212条第2項第4号にいう「罪を行い終ってから間がないとき」及び「誰何されて逃走しようとするとき」に当たるとされた事例
        〈最高裁昭和42年9月13日第三小法廷決定 刑集21巻7号〉
      • ■現行犯逮捕の場合、逮捕する旨を告げる必要はないとされた事例
        〈福井地裁昭和49年9月30日判決 判時763〉
      • ■現行犯逮捕のための実力行使が許される限度を示した事例
        〈最高裁昭和50年4月3日第一小法廷判決 刑集29巻4号〉
  • 第3 国家賠償請求事件
    •  
      • ■暴力団員から集団暴行を受け殺害された大学院生の母親が、県に対し殺害は県警の警察官の対応に原因があるとして求めた国家賠償請求が認容された事例
        〈神戸地裁平成16年12月22日判決(最高裁第一小法廷平成18年1月19日上告棄却) 判時1893〉
      • ■猟銃で隣人を殺傷し直後に自殺した事件につき、加害者に銃所持を許可した公安委員会及び警察官の行為に違法かつ過失があるとされた事例
        〈宇都宮地裁平成19年5月24日判決 判時1973 控訴・東京高裁にて和解成立〉
(注) 判例集等略語は、次によることとした。
 刑集………最高裁判所刑事判例集
 判時………判例時報
 判タ………判例タイムズ
 刑裁月報………刑事裁判月報

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